函館市移住者交流会、魅力や短所、自由に発言

update 2007/9/30 12:19

 函館市に移り住んだ人たちと市民らが語り合う「移住者交流会」(市、北海道コンシェルジュ主催)が29日、同市末広町4の市地域交流まちづくりセンターで開かれた。約50人が参加。「ゴルフやスキー、釣りなどのレジャーに恵まれた地」「排他的だが、時間がたてば理解できる」など函館の長所や短所、市民には見えづらい魅力などについて自由に意見を交わし、今後の移住促進に向けた課題を探った。

 昨年度は移住者だけの交流会を開いたが、移住者を受け入れる市民の温かいもてなしが欠かせないことから、市民や市民団体も参加しての初めての企画となった。

 参加者が5つのテーブルに分かれ、函館の生活で感じたことなどを語った。東北から移り住み、4月から飲食店を経営している夫婦は「何で(こんな)函館に来たの?」と質問する客が多いことに驚いたという。別の女性も普段の生活から感じたこととして「先例や慣例を重んじ、角を立てずにやっていくのが難しかった」と述べた。

 これに対し、自身も20年前にUターンし起業した50代の男性は「自分の生活スタイルを持てば満足できる街。人のつながりを持ち、仕事が軌道に乗るまで時間がかかるが、いずれ良さを実感できるはず」、地元の公務員の男性も「保守的な面は否めないが、進取の気性に富んでおり、その点を理解してアプローチしてみては」と助言した。

 一方、魅力や発見を指摘する声も多かった。「団塊世代は遊びが上手で、函館には市内や近郊にレジャー施設や自然が豊富にあることをもっとPRすべき」「テニススクールに通っているが、料金が非常に安い」「友人・知人は一定程度つくることができる。そしてある時点で、個々の友人との“距離”の取り方を考える日が来ることが分かった」などの声があった。

 市と北海道コンシェルジュは「自由な雰囲気で遠慮のない意見をいただき、今後の定住促進事業の充実、拡大の大きな参考になった。交流会も好評で、継続して開催することも検討したい」と話していた。

提供 - 函館新聞社



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