渡島、桧山の水稲 低温影響「不稔」多く 被害申告率70%超
update 2007/9/29 13:57
道農政事務所が28日に発表した水稲の作柄概況(15日現在)によると、作況指数(平年作100)は渡島74、桧山71で、両管内とも全道平均指数99を下回り、「著しい不良」と予測される。こうした状況の中、共済加入農家(1690戸)の本年産の水稲の被害申告率(加入農家戸数に占める被害申告戸数の割合)が70%に達し、2003年以降で最多となったことが、道南農業共済組合(道南NOSAI)のまとめで分かった。もみに実が入らない「不稔(ふねん)」が平年より多く発生し、7月中旬に続いた低温が影響したとみられる。
農業共済は国の補助金と農家の掛け金で運営される互助制度。加入農家が自然災害などの被害を受けた場合、損害評価を経て被害に応じて共済金が支払われる。
過去最悪の凶作となった1993年産は作況指数(同)が渡島3、桧山2で支払い額は約90億円、同年以降では2003年産が渡島44、桧山43という不作で、支払い額は約26億円だった。07年産の被害や支払い額は損害評価の結果次第となるため、現時点では未確定だ。
ただ、被害申告率(戸数)は過去5年間で最多だった03年が99%(1945戸)、04年は0・3%(6戸)、05年は0・2%(3戸)、06年は1・5%(27戸)で、07年の申告戸数1195戸(速報値)は03年に次ぐ高い割合となった。
同農済によると、今年は開花・受精時期に当たる7月中旬から8月にかけ、低温や降雨、日照不足が続き、平年よりも多く不稔が発生したという。収穫前の9月上旬から中旬にかけて被害申告が相次ぎ、同農済は申告農家の耕地の一部から一定量の稲を刈り取り、農作物実測調整センター(北斗市東前74)に搬入。脱穀、乾燥、調整、]ニ量による実測での損害評価を実施している。支払い額の確定は12月ごろになる見通し。
損害評価のために同センターに持ち込まれる稲の量が例年より多く出たため、同農済では稲わらの処分に困っており、「取りに来てくれる方に無料で提供したい」と呼び掛けている。問い合わせは同農済TEL0138・77・2130。
提供 - 函館新聞社
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