都市景観賞に2件「五稜郭タワー」と「石山邸」

update 2007/9/27 10:27

 周辺環境に調和し景観形成に配慮した建築物や、活動を通じて都市景観づくりに貢献している個人・団体を表彰する「第13回函館市都市景観賞」の受賞建築物が25日に発表された。本年度は、昨年リニューアルし多くの市民や観光客が訪れる「五稜郭タワー」(五稜郭町)と、市の景観形成住宅等建築奨励金制度を活用して建築された一般住宅「石山邸」(大町)の2件が選ばれた。10月4日に市役所で所有者、施工業者らを表彰する。

 五稜郭タワー(中野豊社長)は清水建設北海道支店(札幌)が設計、施工した。形状や色彩、工夫された夜間照明など、周辺の都市景観と調和し、ランドマークとして認知されていることが選考理由。アトリウムの開放的な空間とともに「高さ98メートルの大規模建築物でありながら、すっきりとした印象」とし、都市景観向上への貢献を評価した。

 一方、石山邸は北海道ハウス(美原1)が設計、施工した木造2階建ての一般住宅。2階部分は下見板張り風の外壁に縦長窓、1階部分は聚楽風の塗り壁で格子窓、胴蛇腹や持ち送りなど、現代風でありながら、函館らしさを感じる和洋折衷が特徴だ。古い建物が多く残る西部地区において、町並みに溶け込む「都市景観形成地域における住宅建設の手本」と評価した。

 同賞は5年以内に新築、改築などを行った建築物、団体・個人は都市景観形成にかかわる活動を3年以上継続し、その貢献度が評価される。

 1989年度から94年度までは西部地区歴史的景観賞として建築物14件、1団体を表彰。95年度からは全市を対象に都市景観賞として、これまでに同27件、3団体が選ばれている。

 ことしは市民149人から31件の建築物に対して応募があり、市都市景観賞選考委(委員長・岡本誠公立はこだて未来大学教授、委員7人)の書類審査、現地審査を経て決定した。

提供 - 函館新聞社



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