函館市8月末まとめ/65歳以上7万2483人、全人口の25%に

update 2007/9/17 11:57

 函館市の65歳以上の老年人口は8月末で7万2483人、全人口29万756人の24・9%となっている。昨年同月の比率は24・1%で0・8ポイントの増加。全人口は3401人減ったが、老年人口は1683人増えている。一方で、最も年代層が多いのは55―59歳で全体の9・4%。国立社会保障・人口問題研究所(東京)が5月に発表した推計によると、13年後の2020年には31道県で老年人口が30%を超えるとしているが、函館ではやや早く超える可能性があるようだ。きょう17日は「敬老の日」―。

 老年人口割合の全国平均はことし3月末で21・0%、全道は22・3%で、市は全国より高齢化が進んでいることがうかがえる。市で最も高いのは椴法華支所管内で33・2%、次いで恵山支所33・0%、戸井支所31・8%、南茅部市支所30・3%、本庁28・1%、銭亀沢支所26・4%、湯川支所26・2%、亀田支所21・0%の順。合併前の旧4町村での高齢化が顕著に現れているが、本庁管内のうち市町会連合会での西部地区(松川町より函館山側)は32・5%と高い割合になっている。

 割合が高い地域はいずれも過疎化、高齢化、少子化の3つの波が大きい。西部地区のある町会の役員は「ことしになって西部地区再生を願って、地域交流まちづくりセンター(末広町)、函館臨海研究所(大町)が完成したが、住民にとって生活の利便が良くなるわけでもなく、若い人の地域離れ防止にはつながらない」と話す。西部地区の生産年齢(15―64歳)は59・1%で、大規模小売店が多い亀田地区の66・1%より7ポイント低い。そのほか旧4町村の生産年齢も60%を切っている。

 一方で人口が多いのは、老年人口に近い世代だ。市全体で最も多いのは58歳の5983人。55―59歳は2万7225人で全体のほぼ1割の9・4%に上る。60―64歳は2万1208人で全体の7・3%、50―54歳は2万446人で7・0%。この3世代のみ2万人を超している。

 同研究所によると、全国の老年人口増加は2020年以降縮小していくという。函館市でも年代別人口数を見れば明らかに分かる。同町会役員は「高齢者を見守る高齢者も活動が辛くなる。交通、住宅介護など、さまざまな問題はこれから10年ぐらいが最も厳しくなるだろう。今、高齢者に対する対策をしっかりしてもらわなければならない時期なのだが」と話している。

提供 - 函館新聞社



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