台風9号上陸/交通機関に乱れ
update 2007/9/8 13:35
台風9号の接近により、7日の函館市内は午後から大荒れの天気となった。同市川汲では、降り始めから午後10時までの降水量が251ミリにも達した。自主避難する住民が相次ぎ、道路網は次々に規制され、列車やフェリー、航空便など交通機関にも軒並み影響が出た。
日中から突風が吹き付けたJR函館駅前では、横断歩道を渡ろうとした女子高校生が風にあおられてしゃがみ込む姿が見られた。小さな子どもを連れた母親は、風にあおられないよう子どもを抱き止めていた。
夕方から激しさを増した風雨の影響で、渡島管内では、土砂崩れなどの恐れがある地域を中心に各地で自主避難が相次いだ。渡島支庁内の災害対策連絡本部によると、同日午後10時現在、函館市内では入舟町で1世帯4人、椴法華地区で8世帯9人、南茅部地区で4世帯8人、七飯町では藤城地区で4世帯6人、鶴野地区で1世帯2人、八雲町では落部地区で1世帯1人が近くの町会館などに避難した。
また、松前町では突風により民家5件、物置1件の屋根のトタンがはがれた。福島町でも町民体育館の窓ガラス1枚が割れた。北海道電力函館支店によると同時刻現在、北斗市、七飯町で合わせて13戸が停電した。
函館開発建設部や函館土木現業所によると、道路に落石や波が打ち寄せるなどしたため、函館市の道道函館恵山線の豊浦ゲート―日浦ゲートの1・6キロや、道道立待岬函館停車場線(函館山登山道)の5・8キロなど、渡島・檜山管内の道道10本11区間が全面通行止め。国道278号の函館市日浦町、木直町などの3区間も同日夕から片側通行規制となった。
空の便では、全日空(ANA)と北海道国際航空(エア・ドゥ)の共同運航便や日本航空(JAL)の函館―羽田線の5便のほか、ANAや北海道エアシステム(HAC)の函館―丘珠線の3便、ANAの関西―函館線の2便が、それぞれ目的地を変更したり、欠航したりした。計10便で約1600人に影響した。
JRは、7日発の札幌―上野間の「北斗星」など寝台特急の上下線5本、札幌―青森間の急行「はまなす」2本が運休したほか、8日発の札幌―上野間の寝台特急「カシオペア」の運休も決まり、計約1700人の乗客に影響した。
また、午後7時50分ごろ、森町姫川のJR函館線で、札幌発函館行きの特急「スーパー北斗18号」が線路上に張り出した倒木の枝に接触し、一時運転を見合わせた。車両や線路に異常がないことを確認し、約35分後に運転を再開。乗員、乗客292人にけがはなかった。
函館山ロープウェイは強風のため、7日の始発便から終日運転を取りやめた。フェリーでは、函館―青森航路の21便のほか、函館―大間の3便、江差―奥尻の2便がそれぞれ欠航した。
函館市や木古内町、松前町などの公立の小中高校、特別支援学校合わせて28校では、危険回避のため、午前中や午後の早い時間で授業を切り上げたり、放課後の部活動を行わないで早めに集団下校させるなどの措置を取った。
市内の小中学校では予定されていた秋の遠足の延期も相次いだ。函館市内の中部、商業、工業の3つの定時制高校は臨時休校となった。
提供 - 函館新聞社
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