子ども衛星アイデアコンテスト、松信君が最優秀賞

update 2007/9/4 12:32

 「第2回子ども衛星アイデアコンテスト」(宇宙航空研究開発機構=JAXA=、財団法人日本宇宙少年団=YAC=主催)で、函館ラ・サール中学校3年の松信麟太郎君(15)が描いた衛星のイラスト「サテライト エコ(多用途環境保全衛星)」が、個人の部で最優秀賞を獲得した。松信君は「宇宙にごみがたくさんあることを知って描いてみました。入賞するとは思っていませんでしたがうれしい」と喜んでいる。

 同コンテストは、全国の小中学生に人工衛星のアイデアを提案してもらうことで、宇宙を身近に感じ、地球や生命の大切さ、宇宙開発の意義などについて考えてもらおうと昨年度から開催している。本年度の募集期間は4月から6月。イラストを提出する「個人の部」と、「グループの部(イラスト」「同(クラフト)」の3部門があり、合わせて761点の応募があった。

 松信君が応募した個人の部には703点の応募があり、学年別の中学校の部門で最優秀賞に選ばれた。道内から最優秀賞者が出たのは初めて。

 松信君が考えたサテライトエコは、宇宙開発が始まってからこれまでに地球から宇宙に運ばれた使用済みの人工衛星などのスペースデブリ(宇宙ごみ)を回収する機能を持つ。スペースデブリは地球の軌道上にあり、スペースシャトルや人工衛星に衝突した事例報告もあり、危険性が指摘されている。

 サテライトエコは宇宙ごみを感知するセンサーや、衝突しても壊れないように衝撃を吸収するゲルを塗る装置、回収する袋などが装備されている。松信君は、これらの装置を図や文章で微細に説明。YACは「細部にわたって考え抜かれ注釈が書かれている点や、宇宙ごみを回収する機能が評価された」という。

 松信君は、これらの知識を図書やインターネットで調べて描き上げた。「増え続ける宇宙ごみをなんとかしたいと思いました」と松信君。「このような機能をすべての衛星に備え付け、ごみを減らしては」と提案する。

提供 - 函館新聞社



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