スルメイカ分布密度低落…道立函館水産試験場 函館沖南下期調査
update 2007/8/30 13:50
道立函館水産試験場が今月実施した道南太平洋スルメイカ南下期調査で、函館沖のスルメイカの分布密度は昨年を下回り、同じ形式の調査を始めた2002年以降では2番目に低かった。同試験場調査研究部は「劇的な変化ではなく、今の時点では好不漁は判断できないが、イカの南下がこれから函館沖にさしかかる可能性がある」とし、今後の漁の動向を注視している。
調査は6月下旬に続きことし2回目。20日から24日までの4日間、同試験場の調査船「金星丸」(151トン)が実施した。調査地点は下北半島東沖、浦河沖、恵山沖、函館沖の4カ所を予定していたが、悪天候のため恵山沖で海水温と分布密度調査、浦河沖で分布密度調査を見送った。
3地点の表層水温は20・2度から22・2度で、昨年の21・7度―24・3度より低かった。水深50メートルの水温も11・8度から16・8度で、昨年の12・2度から17・8度より低かった。
分布密度を判断する、イカ釣り機1台を1時間稼働させた際の漁獲尾数は、函館沖は1・7匹で昨年の4・6匹の半分以下にとどまり、調査開始年の02年の1・0匹に次いで低かった。一方、下北半島沖では昨年の1・5匹を上回る6・6匹だった。
調査地点で水揚げしたスルメイカの外套長(胴長)は、18センチから29センチまでの大きさで、昨年の12センチから26センチを上回った。最も多かったのは昨年と同じ21センチのサイズだった。同部は「遅れて生まれた小ぶりのイカの群れが混じっていないためでは」とみている。
提供 - 函館新聞社
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