無許可でアンテナ設置…NTTドコモ北海道
update 2007/8/23 12:11
NTTドコモ北海道(札幌)が、法で定められた申請手続きをせずに、函館市入舟町の急斜面の頂上付近に携帯電話のアンテナ用の鉄柱を設置していたことが22日、分かった。現場は、工事などをする場合事前に道の許可が必要な急傾斜地崩壊危険区域に当たり、7月下旬の大雨で土砂崩れが起きた地域。同社は鉄柱の撤去を含め、地域住民や関係機関と協議しながら対応を決める方針だが、土砂崩れの被害を受けた住民らは「鉄柱の設置が土砂崩れの一因では」と早急の鉄柱撤去を求めている。
現場の急斜面は斜度約45度で、斜面の下側には民家が連なっている。同社は7月20日、頂上部の私有地に鉄柱を設置。鉄柱を深さ3メートルまで地中に埋設するなどの工事をした。鉄柱の地上の高さは13メートルとなっている。
7月28日、記録的な大雨の影響で土砂が斜面下の民家1棟の壁を破って流入し、住人の女性が左足を骨折する事故が発生。被害を受けた住民を含め民家6戸が「土砂崩れは鉄柱の設置が起因したのでは。再発が不安」と同社に鉄柱撤去を要望していた。ただ、土砂崩れの原因は今のところ不明となっている。
急傾斜地法によると、急傾斜崩壊危険区域内に施設設置をする場合、都道府県に申請し、工事方法などの許可を受けなければならない。しかし、同社は設置場所を同区域内と認識せずに設置し、道に申請しなかった。設置後同区域を管理する函館土現に申請をしたが、「設置前に許可申請をしなかったのは当社のミス」と同社広報部は説明する。
地域住民の1人は「法令を守らなかったのは、重大な過失があったか、故意の設置しか考えられない。危険区域に設置するのは考えられない」と不信感を募らす。
同社からの申請を受けた函館土現は「今後の協議の中で同社へ最善の対応を求めていきたい」としている。
提供 - 函館新聞社
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