自分的評価★
最初、官能系だと聞いていたんだけど、見てみるとそん
な感じはしなかったなぁ。ストーリーが淡々と進み、主
人公の子供の頃の記憶や思いと現代のそれとが時々絡む
んだけど...。子供の頃に思った「髪結いの亭主になる」という思いをちょっと遅れて叶えたのはいいんだけど、主人公以外の心理がよくわからなくて、ひたすら淡々と見るしかなかった。そして、平穏で満たされた毎日の中、突然の自殺と来れば、見ている方とすれば、ただ驚くしかないのだ。まぁこれは、個人の好みと言ってしまえばそれまでなんだけど、心理描写だったり美しい映像だったり、なにか一つ徹底的にこだわった、わかりやすいものがない映画は、自分の好みじゃないんだなということがよ〜くわかったのだった。
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自分的評価★★
愛する、愛されるの描き方が、さすがにヨーロッパ映画という感じがした。コトバはいらないのよね、ただ二人がいればいいと、二人だけの世界であればいいと。ほとんど全編が床屋という空間でのみ繰り広げられるドラマだけど、物語に閉塞感を感じなかったし、シリアスに陥らないところもよかったと思う。愛される女を演じる女優が、「愛に満ちている」雰囲気をたっぷりとかもし出していたところがポイント高いかな。ただね、この映画、妙なダンスのシーンで始まって、妙なダンスで終わる。そのシーンは、たぶん主人公の「愛する男」を描く上で大切な部分なんだろうけど、あまりにも、イってしまっているダンスが強烈すぎて、最後の最後までこの映画の心に残るシーンがそれ。いいのか、それで。違うだろーに。 |
自分的評価★★★
美容院の一室で、とうとうと流れる時間は見ていて心地よかった。が、太陽がサンサンと降り注ぐ真昼間から鑑賞していたせいか、雰囲気に没頭することが出来なかったのことが残念。外から丸見えの美容室内で、暇さえあれば抱き合うのがなんともフランスチックだなーと。気持ちはわからんでもないですけどね。そして、それまでの静寂をやぶるかのようなラストは衝撃的。あの瞬間にマチルドが感じた気持ち、実は少しわかる。「髪結いの亭主になる」という夢を人生のほとんどをかけて実現させた主人公の男も狂気じみているが、マチルドもまた狂気じみていた。この2つの狂気の対比がおもしろい作品だったと思う。私的には、最後のシーンがちょっと切なかった。 |