自分的評価★★★
強いんだよなぁ、すっごく、座頭市。それに、一環して、静かだけど確かな、独特の空気感があって、なんとも言えず引き込まれてしまった。ビートたけし演じる座頭市の独特の刀さばきもスピードと迫力があってマル。浅野忠信ってけっこうシブい侍役もいけるじゃん！っていう発見もあった。
しかし、しかしである。エンターテイメント性という意味では、時代劇なのにタップダンスだったり、時々登場するBGMと映像のリズム感のからみとか、ベタな笑いとか、ノリ的な部分がけっこうあるはずなんだけど、冒頭で書いた独特の空気感が邪魔しているのか、なんだかエンタメとして最後まで一気に楽しく見ることができたかというと、ちょっと疑問。合わないのかなぁ、たけし映画。
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自分的評価★★★
まずは、なにより北野武扮する座頭市が、勝新太郎のそれとは違う新しい座頭市を作り出したなという感じ。今もって強い存在感のある“勝新”の座頭市を演じるのは、役柄としてそれなりにプレッシャーだろうし、なかなか超えられるものではないなと思ったが、あっさりと自分のものにしてしまった北野武、すごいわ〜。で、北野組のすごいところは、キャスティングの良さにも。今回も座頭市以下、個性的な役者が続々と。どの役も見事に演じきっている。殺陣のシーンなど演出の面白さもあって、活劇としての痛快さは◎。作り手のこだわりを隋所に感じるも、全体としてさらりと仕上げたあたりは好ましかったけど、なんだか最後のタップのシーンで冷めてしまった。人間ドラマとしての部分に、もう少しだけ北野的な（!?）濃さがあってもよかったなあなんて思ってみたり。 |
自分的評価★★★★
とにかく、市が強い！！バッタバッタと敵を切り倒していく殺陣のシーンは、正直気持ち良い。血は吹き出るし、腕は飛ぶしで、観てると痛そう（というか、痛いだろう）なのだけど。やっぱり、強いオトコはカッコイイ。北野作品として特に意識して観てはいなかったが、一つ一つのシーンでの静と動の対比、ところどころに挟まれるちょっと間抜けなシーンは、いつも通りの北野色。昔ながらの時代劇は、眉間に皺を寄せているようなイメージなのだが、この作品は違った。特に、所々挟まれる掛け合いや最後の祭の盛大なタップダンスシーンでは、実際にはタップはやらなかったろうが、昔の人もこうやって生活に楽しみを組み込んで生きてきたのかもと想像が膨らんだ。従来の時代劇をより人間臭くしたこの作品、私は好きだなぁ。 |
