道内外の手形・足形付土製品展示 縄文センターで企画展

update 2017/3/24 08:15


 道内や青森県内の縄文遺跡から出土した乳幼児の手形・足形付土製品を集めた企画展が市縄文文化交流センター(臼尻町)で始まった。同じ場所から出土した土器などを含めた計48点(複製を含む)で、遺跡の時期による形状や出土状況の違いが分かるように資料を並べた。縄文時代の人々の思いを感じることができる貴重な機会だ。4月23日まで。

 手形・足形付土製品は出土例が少なく、全国23遺跡67点のみ。同センターでは、昨年、国の重要文化財に指定された豊原4遺跡(豊原町)や史跡垣ノ島遺跡(臼尻町)の土製品を常設展示。両遺跡を含む早期の出土品は、墓とみられる土坑から見つかり、美々7遺跡(千歳市)と豊原4の資料は、足形周囲のより糸文様に類似性が見られる。一部が欠けた状態で発掘されたものもあり、同センター学芸員平野千枝さんは「埋葬したのは、壊れた後も大切にしていたからではないか」と推察する。

 後期の新道4遺跡(木古内町)では、墓ではなく、壊れた土器などと一緒に見つかった。大石平遺跡(青森県六ケ所村)出土の手形には、渦巻きのような文様がある。前期と比べ強く手や足を押し付けたことがうかがえる。晩期の柏木川4遺跡(恵庭市)では、刺突文が施された製品が出土した。

 2001年に垣ノ島遺跡の発掘に携わった尾札部町の女性(60)は「出土品を洗浄している時に足形に気付いて驚き、感動した。他地域にはくぼみがはっきりしたものもある」と話していた。

 26日午後1時から、道埋蔵文化財センターの皆川洋一調査課長らを招いたトークセッションを開催。事前申し込みが必要。入館料は一般300円、学生150円。問い合わせは(0138・25・2030)へ。

提供 - 函館新聞社

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