上ノ国診療所長 親子2代で受賞 経田医師に医療功労賞
update 2015/2/23 10:14
【上ノ国】町立上ノ国診療所(上ノ国274)の所長で医師の経田剛さん(64)が、地域医療の向上に貢献した人材をたたえる「第43回医療功労賞」(読売新聞社主催)の北海道表彰(2人受賞)に選ばれた。父親の吉郎さん(故人)に続く親子2代にわたる受賞の快挙に経田さんは「これからも患者側に立った診療を第一に淡々とこなしていきたい」と話している。
剛さんは1998年に2代目所長に就任。近隣の医療関係者とともに夜間など24時間における医療体制の構築に尽力し「患者はもちろん、当番医をとることで医療スタッフの負担軽減も図ることができた」とする。
診療所では唯一の医師で、スタッフ15人と連携を密に総合的な診療にあたる。地域住民の信頼も厚く、一日多い時では150人ほどの診察をこなすことも。
初代所長だった吉郎さんは、戦後の地域医療を支えるなどしたことが評価されて第7回医療功労賞を受けた。交通手段が充実していない中でも地域を奔走し「父の頑張る姿を見てきたからこそ、住民に寄り添う診療の重要さを感じる」と経田さん。
さらに、地域医療の崩壊が叫ばれ、注目されている現状に「これから地域医療を目指す先生、医学生には診療以外での仕事も多々あるということを認識してもらえれば幸い。医師不足など医療崩壊をどう立て直すかは分からないが、これ以上の崩壊を防止するため、へき地医療圏の診療所、それを支える病院に保険点数のアップをするのも一つの手段と考える。公設民営化も手段では」と提言する。
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