函館市、差し押さえ最多1738件

update 2014/7/28 10:15


 函館市が昨年度、市税滞納者に対して行った差し押さえは1738件、4億1195万円に上り、件数は過去最多となった。1000件を超えるのは3年連続。長引く景気低迷で所得水準が悪化している状況がうかがえる一方、公平な税負担の観点から、悪質な滞納者に対する徴収を強化している。

 市税務室によると、昨年度の内訳は給料や預貯金、生命保険などの債権が1700件、3億6224万円と大半を占める。

 債権の中でも預貯金が1067件と多く、同室は「以前は直接金融機関に出向いていたが、市内や近郊に限られるため、最近は郵送で行っている」とする。給料も57件あるが、事業所に事前調査を行うことで納付につながったケースも多いという。このほか、不動産は35件、4912万円、動産は3件、58万円だった。

 差し押さえは08年度まで年間400〜500件台で推移していたが、人口減に伴う市税収入の減少を受け、09年度から徴収体制を強化。過去3年間は10年度が950件、5億7348万円、11年度が1074件、4億5705万円、12年度で1519件、6億2578万円となっている。

 市は12年度にまとめた「行財政改革プラン」で市税収納率アップを打ち出しており、税務室職員を昨年度に3人、本年度も2人増員するなどなど対応を強化。同室は「滞納者の状況に応じて対応を変えるなど、効率的な滞納整理を進めていきたい」としている。

提供 - 函館新聞社

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