道議選まで1年…函館市区は民主、自民の擁立焦点

update 2014/4/22 09:57


 来春の道議選まで1年を切った。道内有数の激戦区である函館市区(定数6)では、民主党現職の斉藤博氏(63)の引退が決まり、同党の候補擁立や他党の動向が焦点となっている。一方で、道議会では議員定数削減に向けた協議が進められており、協議の行方次第では各党の候補擁立にも影響を与えるとみられる。

 函館市区では過去3回、定数6に9〜10人が出馬しており、保守系候補の乱立などから民主党が3議席を得る結果が続いている。改行 自民党は、現職の川尻秀之氏(68)と佐々木俊雄氏(63)の出馬が確実視されている。党道連は各支部に対し、党勢拡大に向けての候補者擁立を指示した。定数6なら公認候補3人が必要となってくる。

 ただ「過去の選挙で保守系無所属や第三極政党の候補の出馬で票が割れ、結果として民主3議席を許した経緯がある」(関係者)。現在は8区支部内で協議している段階で、支部長の前田一男衆院議員は「道連が定めた目標を達成するため、支部一丸となって取り組んでいく」と話す。

 民主党は、函館市区で前回同様に3候補の擁立を目指す。現職の平出陽子氏(65)、高橋亨氏(60)の出馬が濃厚なほか、引退する斉藤氏の後継候補の選定作業を進めている。

 当初は4月中の候補者確定を目指していたが、知事選候補と道議選の一次公認候補が6月下旬の党道連臨時大会で決定する見通しとなった。同支部の道畑克雄幹事長は「依然として民主党に対する厳しい状況は変わらない。斉藤氏の後継選びに向け、関係者との協議を急ぎたい」とする。

 公明党は函館市区で1議席を堅持している中、現職の志賀谷隆氏(60)の2期目出馬が確実視されている。党函館総支部の茂木修支部長は「党としては厳しい戦いになるとの前提で臨んでいきたい」と話す。

 共産党は函館市区で過去2回、議席獲得に失敗、3期ぶりの奪還に燃える。ただ、候補者は現段階で決まっておらず、党函館地区委員会の三国武治副委員長は「3月中に決める予定だったが、延び延びになっている」と、選考作業を急ぐ。民主党が政権から転落した一昨年の総選挙以来、野党票の受け皿にもなっていることから、「保守乱立と民主の3人擁立が進めば、共産党の議席回復も見える」(関係者)との声もある。

 ■定数削減の協議も

 道議会では現在、各会派の代表者が集まって定数削減の検討を進めている。選挙区の定数は国勢調査の人口を基に算出しており、現在の函館市区の定数が議員1人あたりの人口からみて適正かどうかの観点で議論されることが予想される。

 道議会事務局によると、定数削減の協議が進めば今年9月の第3回定例会に議員提案する方向で調整が進められている。仮に函館市区が削減対象となれば各党の戦略にも影響し、情勢は流動的となる。

提供 - 函館新聞社

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