景観守り新築・改修17件 奨励金制度10年目

update 2014/4/7 10:18


 函館市西部地区の都市景観形成地域内で、景観に配慮した建物の新築や改修に市が200万円を上限に奨励金を交付する「景観形成住宅等建築奨励金制度」が10年目を迎えた。過去9年間の利用は新築、改修合わせて17件で、函館らしさを受け継ぐ新たな建物が周囲の景観の維持、保全の一助となっている。市は本年度も800万円の予算内での申請受け付けを開始した。

 都市景観形成地域は、弥生町と大町の全域と、船見町、弁天町、末広町、元町、豊川町の一部の約120ヘクタールで、開港以来の歴史や文化を受け継ぐ函館らしい建物が数多く残る。

 制度は2005年度に創設し、景観アドバイザーと協議しながら、周囲と調和するような基準を満たした建物を新築する場合などに200万円を上限に助成。12年度からは新築は和洋折衷様式に限定したが、既存建物の外観の改修にも適用できるよう改めた。

 これまでに新築では和風2件、洋風10件、和洋折衷3件の計15件と、改修は2件の制度利用があった。同地域内全体の新築件数は年間10件前後のため、約1割が制度を活用している計算となる。過去2年間、新築はなかったが、現在、新築、改修合わせて2件の相談を継続中という。

 1階が和風、2階が洋風の和洋折衷様式の建物で奨励金を受ける場合には、1階の木製面格子窓、2階の縦長格子窓、分節部分にひさしを設けることなど細かな基準があり、工事着手前の協議や申請手続きに時間が必要となる。

 市都市建設部まちづくり景観課は「建築専門家の景観アドバイザーと協議をしながら建物の外観を決める作業を進められるのも制度の利点。西部地区はあこがれを持って移り住む人も多い地域。函館の町並みに貢献できる制度を活用してほしい」としている。問い合わせは同課(TEL0138・21・3388)へ。

提供 - 函館新聞社

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