函館線2日半ぷり復旧 20日始発から平常運行

update 2013/8/20 10:04


 【八雲、函館】八雲町で発生した貨物列車の脱線事故の影響で不通となっていたJR函館線森―八雲間は19日、枕木交換や路盤改良などの復旧作業を終え、JR北海道は同日午後から運行を再開。旅客、物流の大動脈は2日半ぶりに全線開通した。函館―札幌間は20日始発から平常ダイヤで運行する。

 同社によると、八雲町の現場では19日午前、クレーン車を使って脱線した機関車を線路に戻し、現場から撤去。午後4時半までにすべての復旧作業を完了した。路盤の安定化を図るため、現場を通過する際は当面、時速25キロの制限速度を設けるほか、周辺に警備員を配置する。

 同社は同日朝から函館―八雲間で代行バスによる乗客の輸送を続けていたが、午後2時52分札幌発函館行き、同5時11分函館発札幌行きの臨時特急から、全区間列車での運行を再開した。

 JR函館駅では同日午後、スーツケースや大きなバッグを抱えた旅行客らが臨時特急に乗るため、次々と改札を通り抜けた。発車の2時間前からホームで列車を待った胆振管内白老町の主婦(61)は青森県の実家に帰省した帰り。「列車が動かなければ八戸から苫小牧までフェリーを使おうと思っていた。やっぱりJRの方が速くて楽」と安堵(あんど)の表情を見せる一方、脱線現場では過去にも土砂流出が起こったことを指摘。「どうして再びこんなことが起こるのか。JRは最近たるんでいる」と話した。

 恵庭市の斉藤紀子さん(74)は16日夜、青森県に向かうため、千歳駅から急行はまなすに乗車。脱線事故の影響で同列車が八雲駅で足止めとなり、車内で一夜を明かした。「めったにない経験でしたね」と振り返り、「帰りに(復旧が)間に合ってよかったです」と列車に乗り込んだ。

 JR貨物も同線の復旧に伴って運行を再開。同社北海道支社によると、函館―札幌間は1日約40本の貨物列車を運行するが、今回は不通となった期間がお盆と重なったため、運行計画が少なく、影響は70本だった。同支社は「預かった荷物は荷主に返却したほか、荷主が苫小牧や小樽行きのフェリーに振り替えるなどして対応してもらった」としている。

提供 - 函館新聞社


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