燃油高 イカ漁依然厳しい状況…28、29日に政府支援訴え集会

update 2013/5/21 10:16


 6月1日に解禁される函館のスルメイカ漁は、円安による燃油高が続き、依然として厳しい状況だ。A重油は1g当たり90円台で高止まり、漁業者からは「操業しても赤字になる」と心配する声が漏れる。政府への支援を求めて漁業団体は28、29両日、全道、全国規模の集会を相次いで開く。

 23隻が所属する市漁協(橘忠克組合長)によると、組合員に販売するA重油価格は16日現在、1g当たり91・5円(税別)。前月より1・8円下がったが、1日現在と変わらず高い水準。同漁協は「下がる要素がなく、6月1日からは逆に値上がりの可能性も」と危機感を示す。

 28日は札幌で、200人規模の「漁業経営危機突破北海道漁業代表者集会」(道漁連など主催)、29日は東京で「我が国漁業の存続を求める全国漁業代表者集会」(全漁連など主催)を開催。函館を含む2500人が参加して都内でデモ行進も予定している。

 市漁協は「最初は初競りに向けて出漁するが、その後は出漁しても採算割れになるなら、漁業者の判断で休む人も出てくるかも」という。

 日本海側を北上中のイカの群れは、石川や新潟で時期は遅れているが、漁模様が良いといい、津軽海峡周辺でも好漁が期待される。「函館小型イカ釣漁業部会」(佐藤豊次部会長)は25日午前11時から、函館漁港(入舟町)で大漁祈願祭を行う。

提供 - 函館新聞社


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