大沼 ラムサール条約に登録

update 2012/7/4 10:22


 【七飯】水鳥の生息地となる国際的に重要な湿地保全を目的としたラムサール条約に3日、七飯町の大沼周辺をはじめ、国内9カ所が新たに登録された。道内では13カ所目、道南では初めての登録。同日午後、環境省北海道地方環境事務所からの連絡を受けた中宮安一町長は「町民ともども大変うれしく思う。大沼が世界的に認められたことを良い機会として、環境保全意識の高揚と観光振興の発展のため、町民一丸となって取り組んでいく」と喜んだ。

 登録となったのは大沼、小沼、蓴菜沼(じゅんさいぬま)の周辺1236ヘクタール。数多くの野鳥が生息し、渡り鳥の重要な中継地として知られ、この時期の湖面にはネムロコウホネなどの水生植物が広がる。コイやフナ、ワカサギなどの魚類も生息し、周辺には豊かな森林が広がり、四季を通じてさまざまな表情を見せる。こうした多種多様な生物が住む環境が、水鳥の貴重な生息地を保全する同条約の国際基準を満たし、今回の登録となった。

 会見で中宮町長は「環境への意識がより一層高まってくるだろう。世界各国から研究者が集まり、国際会議場(大沼国際セミナーハウス)で、成果を話し合えるような場となれば。町内の子どもたちをはじめ、訪れる観光客も環境を考える場所にしたい」と述べた。その上で、観光振興とのバランスを図りながら、水質の改善や保全活動に官民挙げて取り組む決意を新たにした。

 同席した「大沼ラムサール協議会」の金澤晋一会長は「世界協力の下に湿地と自然の保護、賢い利用(ワイズユース)を進めるための条約。そのことを忘れずにたくさんの自然に目を向けて、いろいろなことを発信していきたい」と話した。

 同協議会では7月中に町民を対象とした条約についての学習会を企画しているほか、8月下旬には北海道環境財団理事長の辻井達一氏の講演と、登録認定証伝達式などの記念式典を開催する。

提供 - 函館新聞社


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