大飯原発再稼働 道南からも反発の声相次ぐ

update 2012/6/19 10:08


 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働決定について、道南の市民団体や住民からも反発の声が相次いでいる。政府の強硬な対応を批判するとともに、既成事実をつくることで、電源開発大間原発(青森県大間町)の建設再開につながらないか懸念する。

 17日に大間町で開かれた大間原発反対現地集会には、道南からの約50人を含む210人が参加。大飯原発の再稼働について「理不尽な政府の判断は許せない」と訴え、町内でデモ行進も。参加した大間原発訴訟の会代表の竹田とし子さん(63)は「福島の事故で経済(お金)よりも人の命が大事だと分かった今、再稼働なんてあり得ない。事故が起きたら、一体誰が責任を取るのか」と反対する。

 福島市から函館に避難し、今月、自主避難者組織「福島避難者ネットワーク―函館」を立ち上げた鈴木明広さん(52)は「総理は『責任を取る』と軽々しく発言し再稼働を認めたが、それ自体が無責任。怒りを通り越してあきれ果てた。原発事故を直視せず、国民の命の重さを軽視し過ぎている」と憤る。

 同じく福島県鮫川村から避難してきた主婦、小松幸子さん(47)も「被災者はギリギリの生活を送っている。その中で声を上げても、政治家や電力会社には届かない現状には絶望感しかない。収束宣言が出されたときには、再稼働のシナリオが出来上がっていたとしか思えず、本当に愚かだ」と話す。

 NPO法人南北海道自然エネルギープロジェクト代表理事のピーター・ハウレットさん(57)は「あれほどの事故が起きたのに、検証もせずに原発を再稼働するのは『日本は大丈夫か』と世界の人々が見ている。このままズルズルと原発の再稼働や建設再開につながっては困る。脱原発へ一層声を上げていきたい」と語気を強める。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです