函館出身の音楽会社社長・河村さんが女性シンガーをプロデュース
update 2008/5/6 12:49
函館市出身で東京の音楽出版社「クラウナーズデザイン」の社長河村悦郎さん(23)がプロデュースする第1号アーティスト・春川しきさん(21)が今月、シングル「終憶(ついおく)」でメジャーデビューする。二人はそろって4日には函館入りし、プロモーション活動を展開。河村さんは「春川の歌声を一人でも多くの人たちに聞いてほしい」と呼びかけている。
河村さんは中学時代にギター教室へ通ったことをきっかけに演奏と作曲活動を始めた。函館ラ・サール高校在学中に結成したバンドが、東京で行われた全国大会で優秀賞を獲得し音楽の道へ進むことを決意。中央大学法学部在籍中にはブラックメタル系バンドのギターを担当し高い評価を受けた。その後ポップスの世界に転進し、卒業後の2007年4月にクラウナーズデザインを設立した。
河村さんは、ライブハウスなどを回り100人以上のヴォーカリストを聞いた中から、春川さんの歌声にほれ込み「ロックから歌謡曲、童謡、演歌まで幅広く歌いこなす実力と、豊かな音楽性に無限の可能性を感じた」とプロデュースすることを決意。春川さんも「自分を高く評価してくれたことに加え、河村さんの作った曲が素晴らしかったのでぜひ歌ってみたいと思った」とデビューへ向けて準備を進めてきた。
春川さんの祖父・故水城一狼さんも、俳優の高倉健が歌う「唐獅子牡丹」などを作った有名な作曲家兼歌手で、小さなころから歌が好きだった春川さんに対し、「(歌手として)自分の後を継いでほしい」と生前語っていたという。祖父が亡くなった後に祖母からその話を聞いた春川さんは、歌手になることを決意し高校2年から本格的な歌のレッスンをスタート。ようやく夢が実現することになり「デビューできるのも祖父が見守ってくれているからかもしれない」と話す。
デビュー曲「終憶」(作曲=河村悦郎、作詞=河村悦郎・春川しき)は、日本的情緒を漂わせる透明感のある優しいメロディーに、文語調の言葉を取り入れた歌詞が並ぶ。河村さんは「伊勢物語に出てくる在原業平が詠んだ、桜を主題にした2つの短歌から発想した。日本語の美しさと深みをじっくり味わってほしい」と期待する。春川さんは「童謡のようにシンプルなメロディーに奥深い詩が乗っているので、感情を込めすぎずにストレートに歌うように心がけている」と話す。
河村さんは「今後は函館で、春川のライブやイベントも行っていきたい。そのためにもまずは多くの人たちにこの歌を聴いてほしい」と訴える。「終憶」は5月中旬以降に発売を予定。函館市内では大型CDショップなどで購入できる。
提供 - 函館新聞社
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