「千の風」誕生の地大沼PR…プロジェクト発足

update 2007/12/30 14:54

 【七飯】大沼再生に向けた第1歩―。2年連続で大みそかのNHK紅白歌合戦で歌われるヒット曲「千の風になって」誕生の地、七飯町大沼のイメージアップと観光客誘致を目指す「千の風・プロジェクト」(渡辺譲治委員長)がこのほど、発足した。この曲を訳詞・作曲した作家新井満さんの協力を得た試みで、第1弾として大沼国定公園内でのモニュメント制作を計画。来年2月2、3の両日、同公園広場で開催される「大沼函館雪と氷の祭典」(実行委主催)には、氷と雪を用いた同モニュメントの原寸大レプリカもお目見えする。

 新井さんは15年前、大沼・緑の森に家を購入。2004年の台風18号発生直後、同地区の人に救助されたエピソードをはじめ、美しい自然と温かな人情など、大沼の持つ魅力に引かれ、毎年同地区を訪れている。「千の風になって」の訳詞は同地区を吹き渡る“風の姿”からイメージしたという。

 11月に新井さんを招いて開かれた講演会とシンポジウムでは、大沼活性化に向けてパネリストや来場者が意見を交換。新井さんの「物語、伝説を作ることが大切。曲誕生の地としてPRしては」との提案を受け、湖畔への歌碑設置や駅前整備、合唱コンクールなど多様な企画が持ち上がった。

 そこで、こうした提案を地域で具現化しようと、渡辺委員長(62)を中心に同プロジェクトを立ち上げ、歌碑づくりから活動をスタートさせることになった。

 メーンモニュメントは大沼の自然石や七飯石(安山岩)などを直径3メートル、高さ30センチの椀型に積み、中央に「千の風になって 名曲誕生の地 大沼国定公園」のプレートを配置する。「千の風」を感じる場所を公募で選定する予定で、制作も地域住民らの手で行われる。また、永続的な活動を目指し、同様のモニュメントを継続的に制作し、モニュメントをつなぐ「千の風小径(こみち)」なども計画している。

 渡辺委員長は「『千の風になって』の訳詞テーマである「死」「再生」のうち「再生」が今、大沼に必要。この歌が持つイメージと大沼の本質を見つめ、具体的な形として取り組みたい」と意気込んでいる。

 また、町でも早速、中宮安一町長が「千の風になって誕生の地」と記載した名刺を使用し、北海道新幹線の要望活動などで好評を得た。名曲誕生の地として、大沼再生に向けた取り組みがいよいよ始動する。

提供 - 函館新聞社



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