鯨類捕獲調査母船「日新丸」入港

update 2006/8/22 11:45

 財団法人日本鯨類研究所の第2期北西太平洋鯨類捕獲調査(JARPN2)に従事していた鯨類捕獲調査母船「日新丸」(8030トン、小川知之船長)が21日、函館港に入港し、西ふ頭に接岸した。同船の函館港入港は2004年3月以来2回目。調査副産物のミンククジラなど、鯨肉約1500トンが22日以降、順次水揚げされる。同船では、水産庁や函館市関係者らを招いて、入港式が行われ、捕獲調査に当たった乗組員らの労をねぎらった。

 同船は、5月下旬から北西太平洋上で国際捕鯨取締条約に基づく調査捕鯨に従事。クジラの餌や海洋生態系を調査してきた。標本として捕獲したのはミンククジラ、イワシクジラが各100頭、ニタリクジラ50頭、マッコウクジラ6頭の計256頭。船内で体長や胃の内容物などの調査データを取得し、解体した。

 解体後は、船内で加工して冷凍庫に保管。一部は7月に釧路港で水揚げした。学校給食用や一般市場用に分けられ、10月ごろから、全国の市場に出荷される予定。

 入港式には乗組員約130人と水産関係者約150人が参加した。主催者を代表して同研究所の畑中寛理事長は「今回の調査により、捕鯨再開できる十分な資源が存在することが確認できている。次の調査まで十分に休息を取ってください」と述べた。

 水産庁の成子隆英遠洋課長、大日本水産会中須勇雄会長、井上博司函館市長があいさつ。ことし6月の国際捕鯨委員会(IWC)総会で採択された、商業捕鯨の再開を支持する「セントキッツ宣言」に触れ、クジラ資源の持続的な利用に結びつく、調査の成果をたたえた。

 調査団長を務めた同研究所の田村力生態系研究室長は、スミクジラに取り付けた衛星標識のことなど、順調に進んだ調査結果を報告した。

 同船は、今月中に広島県因島港に向けて出港する。

提供 - 函館新聞社



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