北大水産学部が中国、韓国の大学と学術交流協定締結へ

update 2005/3/31 10:15

 北大水産学部(山内晧平学部長)が、中国の上海水産大学と韓国の群山大学校海洋科学大学とそれぞれ学術交流協定を結ぶことになった。上海水産大とは7月、群山大学校海洋科学大とは9月に正式調印する。中国や韓国は、日本と同じ魚食文化圏で水産への関心も高く、北大水産学部では両国の大学との共同研究や学生交流などを通して学術交流を深め、アジアや世界に開かれた大学を目指す考えだ。

 同学部にとって、中国は2校目、韓国は5校目の協定締結になる。

 上海水産大とは、1999年から学生や教員レベルでの交流がスタート。昨年、相互訪問を通して事前協議を重ねた上、20日から23日に山内学部長らが同大を訪れ、正式決定した。これに先立ち、1月には留学生の相互派遣などを盛り込んだ学生交流協定も結んでいる。

 学術交流をより円滑に進めるため、両学内には互いの大学の事務所を設置。事務所を拠点に共同研究などに取り組む。また、函館市と上海市の経済界や行政を巻き込んだ産学官連携交流に発展させたい考えで、7月11日に上海水産大で調印する際には、「水産学の社会貢献と産学官連携(仮称)」をテーマに記念シンポジウムも開催。函館市や地元経済界にも参加を呼びかけ、上海側に「函館国際水産・海洋都市構想」についても紹介する。

 一方、群山大学校海洋科学大とは、北大水産学部が日本学術振興会などの支援で2001年度から取り組んでいる日韓拠点大学交流事業を通じてすでに協力関係にある。同事業では毎年、日本と韓国で交互にセミナーを開いており、今年は9月に群山大学校海洋科学大を会場に開催。それに合わせて正式調印する。

 両大学は、他の日韓の大学とともに同事業を通して環境、漁業、増殖、食品利用の分野ですでに共同研究を進めている。締結後は、大学レベルでの共同研究、研究者や学生の交流を通した人材育成などを目指していく。

 北大水産学部国際交流委員長の飯田浩二教授は「(中国や韓国は)日本にない独特の技術や文化があり、共同研究により新しいものを生み出す可能性がある。ネットワークを活用し、成果が上がるような実質的な交流をしていきたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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