「尻岸内ホッケ刺し網部会」が根ボッケのブランド化に取り組む
update 2005/1/12 11:48
函館市恵山地区のえさん漁協「尻岸内ホッケ刺し網部会」(野呂勇輔部会長)が根ボッケのブランド化に取り組み、道内外から注目されている。名前はユニークに「海峡根●(ねぼっけ)バキバキ」。工夫を凝らした漁法による新鮮さを売りに、昨年初めて札幌の市場に出荷し、大消費地で人気をつかんだ。さらに水産加工業者が「バキバキ」を真空パックにした開きホッケを発売するなど、銘柄品として広がりを見せており、新「函館市」の新しいブランドに定着しそうだ。
根ボッケは回遊せずに海底に根づいた、脂の乗った大型のホッケ。通常は刺し網を入れて半日後に引き揚げるところを、「バキバキ」は約2時間で水揚げし、船上で氷結保存するため、抜群の鮮度を誇る。味覚は「身がしまり、脂の乗りが良く、ほくほくした食感が他のホッケと全く違う」(関係者)。
同部会は、ホッケが「バキバキ」した新鮮な状態をそのままブランド名にし、2000年、函館の市場に出荷。昨年5月、念願の札幌の市場に進出し、全国ブランドの羅臼産(根室管内羅臼町)の3倍の値がついたという。
同7月には商標登録を出願。ブランドの信用度を高めるため、えらの部分に緑色のタグをつけた。「傷ついた根ボッケはすべて排除し、良質なものだけを出荷する」(同部会)など、ブランドの維持に品質管理を徹底している。
「バキバキ」の生きの良さが脚光を浴びる中、加工化に目を付けたのが水産加工会社「山大」(函館市大手町)だ。独自の製法で真空パックにし、同12月から函館市内のスーパーなどで「開きほっけ バキバキ」を販売している。
1枚750円、ギフト用(5枚入り)5000円で売り出し、「観光客からも地元の消費者からも好評」(同社)という。生の「バキバキ」が購入できない首都圏の百貨店にも販路を広げる予定で、「合併後の函館市の新しいブランドとしてPRしたい」と意気込む。
同部会の野呂部会長は「バキバキはこれ以上できないほど、最高のつくり方をしている。もっと知名度を上げ、一人でも多くの人に食べてもらいたい」と夢を膨らませている。
【編注】●は「魚へん」に「花」
提供 - 函館新聞社
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