山や草地 マダニ注意 感染症に気をつけて

update 2018/6/13 07:13


 登山や山菜採りなど屋外での活動が活発化するのに合わせ、渡島総合振興局などはマダニにかまれることで発症する「ダニ媒介感染症」への注意を発している。道内では感染症の一つであるダニ媒介脳炎が国内で5例確認されているが、このうち40、70代の男性2人が亡くなるなど死に至るケースもあることから、同振興局は「屋外で活動するときは、肌の露出を極力避けてほしい」と自衛を呼び掛ける。

 マダニは森林や草地など屋外に生息する比較的大型のダニ。道内でヒトから吸血するのは主にヤマトマダニとシュルツェマダニの2種類で、これらの成虫は枯れ枝や葉の先端などで吸血対象を待ち伏せるのが特徴。ダニ媒介脳炎やライム病、回帰熱といった感染症を引き起こす病原体を保有する個体にかまれることで感染する。マダニは春から秋にかけて活発となるため、レジャーや野外作業などで草むらなどに立ち入る場合特に注意が必要だ。

 ダニ媒介脳炎は国内では1993年、道南で初めて確認された。これまでに確認されている5例はいずれも道内で、道南でも2017年7月に、70代男性が亡くなっている(国内3例目)。また直近では今年5月、道北地域で40代女性への感染が明らかとなっており、その際は発熱や意識障害、脳炎などの症状が確認された。

 同振興局によると、ダニ媒介脳炎ウイルスの潜伏期間はおよそ7〜14日。発症すると発熱や頭痛、脳炎やけいれん、知覚異常などの症状が現れ、最悪死に至る。同振興局は「発熱や筋肉痛、食欲低下や嘔吐といった体調変化があった際は、すぐに医療機関を受診してほしい」としている。

 ダニ媒介感染症を予防するためには、かまれないようにすることが最も重要。「草の茂った場所などに入る場合は、長そでや長ズボンを着用し、肌を完全に覆う靴や帽子、手袋、タオルなどを活用し肌をさらさないことが望ましい」とアドバイス。また「野外活動後は入浴し、マダニにかまれていないか確認してほしい。かまれた痕が確認できた場合は、無理に取らずただちに皮膚科などへ」と呼びかける。

 相談先は渡島保健所(0138・47・9548)、八雲保健所(0137・63・2168)または江差保健所(0139・52・1053)へ。

提供 - 函館新聞社

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