洪水ハザードマップ改訂、防災対策に7046万円

update 2018/3/11 07:48


 函館市は新年度、大雨で市内を流れる道管理河川の松倉川、鮫川、常盤川、石川、久根別川が氾濫した際に備える「洪水ハザードマップ」の改訂版を作り、市内全戸配布やインターネット上の「市防災ハザードマップウェブ版」で公開して周知を進める考えだ。おおむね「1000年に1度」の降雨量を想定しており、道が指定、公表する新たな洪水浸水想定区域を反映する。ハザードマップの作成・配布を含め新規は4事業で、防災対策経費として計7046万円を新年度予算案に盛り込んだ。

 全国的に集中豪雨などの異常気象が頻発していることや、浸水被害対策を強化した改正水防法(2015年)を受け、道は洪水浸水想定区域の見直し作業を進めている。市内では常盤川と石川について昨年12月、洪水浸水想定区域を見直した。流域に2時間で最大137・4ミリの記録的な降雨があった場合、昭和町や亀田港町などで浸水が最大4週間続くと予想。河岸浸食や氾濫流で家屋倒壊、流出の恐れもあるとした。

 残る松倉川、鮫川、久根別川の3河川は、本年度中に道が想定見直しを示す予定で、市は公表を基に現行の洪水ハザードマップを見直し、全戸に配るほか、防災ハザードマップウェブ版も更新。現行の洪水ハザードマップは09年度に作り、今回は9年ぶりの改訂となる。市総務課防災担当は「紙媒体は、秋の台風シーズン前までに速やかに配布したい」としている。

 また、市は防災活動の強化のため、町会や漁協自ら設置・運営している有線放送設備について、改修費の一部助成に乗り出す。補助率は3分の2で、屋外拡声器9本、個別受信機220台の改修・更新に充てる。新年度は石崎町、古川町、新湊町、銭亀町が対象。同担当は「自主設置から30年以上がたち、設備の老朽化が著しく、運用に支障をきたしている。助成を通じ地域防災力の向上につなげたい」と強調する。

 このほか、自然災害や弾道ミサイル発射などの緊急情報を住民に瞬時に伝達するシステム「Jアラート(全国瞬時警報システム)」の受信機1基を更新。市は11年度に受信機を導入し、機能追加を随時行っているが、新型受信機で情報伝達の充実を図る。

 市地域防災計画の改訂も進め、道が2月に公表した最新の地震被害想定の調査結果を基に、専門業者に委託して詳細な分析を行い、18年度末の完成を目指す。

提供 - 函館新聞社

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