熱中症搬送が急増 南渡島消防は早くも昨年超え

update 2017/7/14 08:02


 道南は気温の高い状態が続いており、熱中症を訴える搬送患者が増加している。北斗市と七飯町、鹿部町を管轄する南渡島消防事務組合では、すでに昨シーズンの搬送数を上回っている。これからの夏本番に向けて各消防や関係機関は、体調管理や冷房の積極的な利用など熱中症対策を呼び掛けている。

 同消防本部によると、5月1日〜7月13日までに北斗、七飯、鹿部の1市2町で計14人を搬送、昨年(10月2日まで)の13人を上回った。函館市消防本部でも6月に6人、7月に21人の計27人(7月13日現在)で、昨年同期比13人増。江差町など7町を管轄する檜山広域行政組合では、12日現在までに搬送者はゼロ。

 気象庁速報値では、例年7月1日から12日の函館の最高気温は平均21・6〜22・7度だが、今年は26・4度と約5度も高い。函館地方気象台によると、25度以上の夏日が今後1週間ほど続く見通しだ。同気象台は、適度な水分と塩分補給や冷房管理、体調がすぐれない場合は外出を控えるなどの対策を呼び掛ける。

 函館市内の公共施設では入念に暑さ対策を実施している。湯川町3の市熱帯植物園(笠井佳代子園長)は、園内の水の広場の消毒と清掃の回数を多くしているという。午前と午後の見回りを強化するなどして衛生と安全管理を徹底。サル山ではニホンザルの夏バテ防止のため、餌とともに岩塩のブロックを与えているほか、定期的に果物入りの氷柱を用意して健康管理に気をつかう。

 田家町5の公衆浴場、田家の湯(木村正裕代表)では、「気持ちよく過ごしてもらいたい」(木村代表)と、風通しの良い窓近くの清掃に特に力を入れる。暑さを受けてか、イチゴシャーベットなどの氷菓やアイスの売れ行きが良く、持ち帰り用に大量購入する客に冷やした新聞紙に氷菓を包むサービスも実施する。

 五稜郭タワーの1階アトリウムでは6月下旬から、夏恒例の「ドライミスト」を開始。2006年から導入している取り組みで、蒸発しやすい微細な粒子の水を散布し、周辺の気温を2〜3度下げる。25度を超えると作動する。タワー広報の野寺正樹さんは「温暖化対策や節電など地球に優しい仕様のクーラーで涼しさを感じてほしい」と話す。

 13日の函館は真夏日。両親と昭和公園で水遊びを楽しんだ国本匠真君(5)=若葉幼稚園=は「水が気持ちいい。夏休みになったら奥尻に遊びに行きたい」と笑顔を見せた。

提供 - 函館新聞社

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