美原保育園が最優秀、ソニー幼児教育支援プログラム

update 2014/12/24 10:16


 ソニー教育財団(中鉢良治会長)が教育実践と計画をまとめた論文を表彰する「ソニー幼児教育支援プログラム」で、函館美原保育園(松本啓園長、園児107人)が最優秀園に輝いた。函館初の快挙に松本園長は「初めての応募でまさか最優秀賞を受賞できるとは」と喜びと驚きでいっぱいだ。

 同プログラムは、「『科学する心を育てる』幼児教育実践と見通し」をテーマに2002年から実施。全国の幼稚園と保育所、認定こども園から94件の応募があった。同園の論文「科学する心の芽を育てる保育〜保育士の援助と視点について『氷作り』と『種から種へ』より〜」は、「共有や話し合いに重きをおいた保育展開と工夫が他園の参考になる」と評価を受け、最優秀園2園に選出。賞金100万円とソニー製品が贈られる。

 同園の論文は、2009年に国の保育所保育指針の改定後、より子どもたちの「気付き」や関心事に寄り添った継続的な取り組みを目指したことを紹介。

 具体的には、12年度の5歳児が氷作りに挑戦し、水に色を付けたり、凍り方のメカニズムを考えたりしたほか、13年度の5歳児は、種からの野菜栽培にチャレンジ。種に異変が起こると、園児が図鑑を見ながら話し合い、原因を突き止めた。松本園長は「随時湧き上がる子どもの疑問。主体的に調べ、解決できたときの『自分でやった』という気持ちが自己肯定感を生む」と話す。

 調べることが習慣となった園児は、ロケットを作るなど職員を驚かせることもある。そうした子どもたちの思考のプロセスを保育士が写真などを使って明示する「ボードフォリオ」を園内に掲示。現在も行っており、保育士の考え方や子どもの成長を読み取れ、保護者にも好評だという。

 松本園長は「論文をまとめて分かったのは、園の取り組みが知らず知らずのうちに保育所保育指針の『自分で考え自分で行動する』や『生活の中で、さまざまなものに触れ、性質や仕組みに関心を持つ』などに当てはまっていたこと。保育士は自分たちの保育の良さに気付き、課題も見つけられた」と振り返る。

 表彰式は来年1月24日に東京都のソニー本社で行われる。

提供 - 函館新聞社

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