地酒「函館奉行」に太鼓判 試飲会で関係者に好評
update 2014/1/9 10:27
函館産の酒造好適米「吟風」と、函館高専(岩熊敏夫校長)が作った菜の花を原料とした酵母を使った純米吟醸酒「函館奉行」が20日から発売されるのを前に、8日、市内のホテルで試飲会が開かれた。醸造した小西酒造(兵庫県伊丹市)や市関係者らが地酒の味わいを楽しんだ。
同社などは昨年、市の仲介を得て市内亀尾地区の休耕田約8400平方メートルで吟風を生産し3・2トンを収穫。同社が持つ酵母のほか、函館高専の小林淳哉教授の研究グループが開発した菜の花酵母を用いて「函館奉行」2種類を醸造した。
試飲会には小西酒造の庄司明生営業本部長、函館市の片岡格副市長ら約20人が出席。地酒生産を企画した財団法人・北海道食品開発流通地興の谷沢広代表理事は「地域に根差した地酒として観光客や市民に愛されるように、今後生産量を増やしたい」と述べた。
出席者は2種類の酒を飲み比べ、片岡副市長は「菜の花酵母の酒はフルーティーで飲みやすい。自社酵母の酒もコクがあっておいしい」と太鼓判。庄司さんは「イメージ通り、やや辛口でまろやかな味に仕上がった」と満足そうな表情を浮かべた。
また、菜の花酵母の開発に取り組んだ小林教授も、地酒完成の念願がかない笑顔。「いろいろな料理に合う。2種類を使い分けて飲んでもらいたい」とヒットを願っていた。
地酒は、同法人が8日夜に開いた食事会でも提供され、約160人が味わった。自社酵母酒は720ミリリットル入り1700本、1・8リットル入り300本。菜の花酵母の酒は1・8リットル入りを200本作った。価格は720ミリリットルで1800円、1・8リットルで2730円(いずれも税込み)。イチマス(湯川町1)や市内観光名所で販売される。
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