菜の花酵母で地酒づくり…函高専と小西酒造

update 2013/10/6 10:10


 兵庫県伊丹市の酒造メーカー、小西酒造(小西新太郎社長)は、函館高専(岩熊敏夫校長)が作った菜の花を原料とした酵母を使い、函館産の日本酒づくりに着手する。今春から亀尾地区で生産した酒米「吟風(ぎんぷう)」を用いた地酒の生産に取り組んでおり、早ければ年内にも、菜の花酵母を使った地酒を販売する。

 同社などは亀尾地区の休耕田約8400平方メートルで、今年5月から吟風の栽培を開始。近く4トン弱を収穫し、純米吟醸酒1・8トンを生産する。1・6トン分は同社の自社酵母とかけ合わせて生産し、残り200キロは菜の花酵母を使い、年内から年明けをめどに約900本を販売する意向。

 菜の花酵母は同高専の小林淳哉教授の研究グループが、約3年間さまざまな植物で酵母を探し求めた中で菜の花に行き着いた。現段階では無償で酵母を提供することにしており、岩熊校長は「地域貢献ができればと取り組んできた。開発を進めてもらい、酵母をよりよいものに変えてほしい」と期待を寄せる。

 同社は1550(天文19)年創業の老舗で、国内最古の醸造元。北海道産を100%使った日本酒は初めてで、小西社長は「柔らかい感じの味に仕上がり、非常に期待が持てる」と手応え十分。「函館産の海産物は酒に合う。地元の人に愛され、土産に買ってもらえる地酒づくりにチャレンジしたい」と話している。

 小西社長らは9月30日に工藤寿樹市長とも会談し、「いい酒を作ってほしい。函館の酒とわかるようなネーミングを」と激励を受けた。関係者によると、12月か来年1月に試飲会を予定し「市民に発表する場を設けたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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