入山時は鈴など携帯 クマに遭わない配慮を

update 2013/4/18 09:57


 せたな町で発生したヒグマに襲われた死亡事故を受け、桧山振興局や渡島総合振興局は17日、山菜採りに行く人にあらためて対策を強化するよう注意を喚起した。事故防止には「ヒグマと出会わないこと」と強調。函館市内のホームセンターでも、鈴などクマよけグッズの携帯を呼び掛けている。

 桧山振興局は16日、せたな町とヒグマが生息しない奥尻町を除く管内5町に、事故を知らせる緊急文書を電子メールで送ったほか、17日には同振興局ホームページ上に、山に入る際の注意点をまとめたサイトを開設。また、環境生活課と、道総研環境科学研究センター道南地区野生生物室(江差)の研究者ら計3人を現地に派遣、町やせたな署から聞き取りを行った。23日には対策会議を開き、情報を共有する。

 渡島総合振興局は19日まで、合同庁舎でヒグマパネル展を開催中。出会った場合は、走って逃げない▽クマを刺激しない▽クマから視線をそらさず、ゆっくりと後退▽リュックなど持ち物を取られたら諦める―ことを挙げ、「ヒグマ対策に『絶対安全』はなく、できるだけ出会わないよう細心の注意を払って」と環境生活課。

 渡島管内では、ヒグマに襲われたとみられる死亡事故が平成に入ってから4件発生。桧山管内では、2011年4月に上ノ国町で死亡事故が起きている。

 重大事故を防ごうと、ジャンボイエロー港店(港町3)では、3月下旬からクマよけの鈴やホイッスルなどを陳列。特に鈴は鉄製(980円)や、より音が響く真ちゅう製(1380円)が人気で、いずれもベルトやバッグなどに簡単に装着できる。例年4月下旬から売れ始めるという。

 後藤崇生店長は「今年は既にギョウジャニンニクを採ろうと入山する人が買い求めている。音を出せば、クマは警戒して近付いてこない。しっかり備えてもらえれば」と話している。

提供 - 函館新聞社


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