津軽海峡で海洋エネ調査へ 函館市も新年度実施
update 2013/3/8 10:01
道は、海洋再生エネルギー開発促進に向けた基礎調査業務を函館市の津軽海峡海域で実施する方針を固めた。潮の流れが速い戸井・汐首沖が有力視されており、海底に流速計を設置して実測データの収集を行う。海洋発電参入に向けて研究を進めている函館市も、新年度に地元の学術研究機関に調査を委託して汐首岬沖でデータ収集を行うことにしており、道の調査と合わせて本格的な研究開発への足掛かりとする考えだ。
近年、洋上風力や波力、潮流、海流、海流温度差など国内各地で海洋エネルギー開発に向けた取り組みが行われているが、道内での研究開発は行われていなかったことを踏まえ、道は本年度、基礎調査に着手。業務委託先をプロポーザル方式で公募し、北海道二十一世紀総合研究所(札幌市)を選定している。 調査に伴って道内市町村に意向調査を実施したところ函館市など6自治体が手を挙げた中から、津軽海峡のほかに宗谷岬、岩内沖を選定する見通し。
調査は海中に超音波ドップラー流速計を投入し、季節や時間帯によって潮流がどう変化するのかデータを収集する。道環境・エネルギー室は「どの観測地点が妥当か、細部の検討が必要。専門家や漁協も交えて最終的に決定したい」とする。
一方、市も新年度予算で300万円を計上し、学術研究機関に調査を委託して独自に実測データを収集する。本年度内には政府の総合海洋政策本部が新年度中に海洋エネルギーの実用化を目指す実証実験を行う海域を全国から公募するとみられており、応募を視野に入れる一方で「長期的に研究開発を進めるためには、シミュレーションとの違いを知る必要がある」(企画部)としている。
道と市がそれぞれ調査することに関し、同部は「データが増えることでより詳細に調査が行える。道のデータとできるだけリンクさせていきたい」としている。
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