運賃3割値上げ必要 JR江差線

update 2013/1/26 12:17


 北海道新幹線開業に伴いJR北海道から経営分離し、第三セクター方式に移行する江差線五稜郭―木古内間(37・8キロ)の運営について検討する「道南地域(五稜郭・木古内間)第三セクター鉄道開業準備協議会」の会合が25日、渡島合同庁舎で開かれ、実質的な協議をスタートさせた。運賃の値上げや駅舎無人化の検討などを盛り込んだ経営・運行に関する基本方針の骨子が示されたほか、2014年4月の第三セクター設立を目指すことなどを申し合わせた。

 会合には、高井修副知事、工藤寿樹函館市長、高谷寿峰北斗市長、大森伊佐緒木古内町長が出席。

 道の事務局から経営・運行に関する基本方針の骨子が示され、運行計画では、通勤、通学、通院などの利便性を確保するためJR函館駅への直通乗り入れを検討。運賃水準については、収支の安定を図るため現行の運賃を値上げする方向で協議を進める。事務局では現料金の3割値上げの必要性を示した。

 初期投資や施設、整備についてはJR北海道から譲り受けることを基本とし、駅舎は五稜郭駅がJR北海道との共同使用で、他の駅については無人化を基本とした。

 質疑応答では、JR北海道の相次ぐ事故やトラブルを懸念し、3市町サイドから、譲り受ける施設、車両の安全性確保をJR側に求めるよう副知事に要請した。

 協議会は本年度中に基本方針を策定。今年10月に経営計画を策定し、14年4月に三セク会社を設立する予定。15年度末の北海道新幹線開業に合わせて三セクの開業を目指す。

 同協議会は、「道南地域並行在来線対策協議会」が昨年5月、江差線五稜郭―木古内間を第三セクター形態での存続を決めたのを受けて設置された。

提供 - 函館新聞社


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