国や事業者は責任逃れ、函館市長ら大間凍結要請

update 2012/10/18 09:45


 函館市の工藤寿樹市長ら道南の首長らが上京し、電源開発(東京)の大間原発(青森県大間町)建設の無期限凍結を求めた要請活動。道南が一致結束して「ノー」を突き付けたが、政府、事業者とも責任や権限の所在が不透明で、「打っても響かない」(工藤市長)と不満も残った。今後は法的措置を含め、凍結への突破口をどう見いだすか、予断を許さない状況が続く。

 「政府も電源開発も責任をキャッチボールしているようなもの。敵が見えない」。工藤市長は16日、前日(15日)の首相官邸や内閣府、経済産業省、電源開発に対するそれぞれの要請を振り返り、徒労感をにじませた。

 東京での要請活動は3回目。今回は北斗市、七飯町のほか、50キロ圏外の松前町の首長も参加。要請書には渡島11市町長をはじめ、各議会議長、商工団体、漁協、農協、観光団体、町会団体など計61人が名を連ね、オール道南で反対姿勢を示した。

 初参加の石山英雄松前町長は「函館だけでなく、道南全体に関わる問題。津軽海峡のマグロ漁師の不安も大きく、その思いを届けたかった」。松本栄一函館商工会議所会頭も「長年かけて築いた函館の産業、観光、食、ブランドに大きな影響を及ぼす」と、経済人の立場から疑義を唱える。

 一方、国や事業者から明確な回答は得られなかった。工藤市長は「理解はいただけたと思うが、それぞれの立場、立場での発言。真意が見えなかった」と消化不良を口にする。同行した高谷寿峰北斗市長も「いったいどこの誰に言えばいいのか、もやもやは残った」と、責任者の不在に苦虫をかみつぶす。

 市は今後、建設の差し止め訴訟も辞さない構えだが、工藤市長は「私たちは反原発ではない」と述べ、原発論争の照準を「大間」の一点に絞り込む。道南でも盛り上がる市民団体の運動とは一線を画す考えだ。

 「これは政治の責任。一本の筋を通してもらいたい」。超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」との懇談で、工藤市長はこう啖呵(たんか)を切った。現行法の改正も含め、国政の場での議論拡大にも期待をつないだ。

 「原発ゼロ」を目指す政府方針や、核燃料サイクルの継続、今後策定される新たな安全基準…。大間原発にはこれらとの矛盾や疑問が山積みだ。建設を急ぐ前に、政府、電源開発とも30キロ圏内にある道南への説明責任が求められる。

提供 - 函館新聞社


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