市独自の節電期間終了、13.2%削減で目標達成へ
update 2012/10/3 10:59
今夏の電力不足に備え、函館市が独自に定めた「市節電行動計画」(7月2日〜)が9月28日で終了した。対象252施設の使用電力量は8月末時点で、2010年同期比13・2%減となり、目標値の約1・7倍と大幅に上回った。9月は残暑の影響でやや伸び悩むが、期間全体で10%以上の削減は確実な情勢だ。
政府と北電は、節電期間(7月23日〜9月14日の午前9時〜午後8時)に10年比で7%以上の削減を要請。市は期間を拡大して対応し、対象252施設で7・9%減、市立函館病院や浄配水場など政府の節電対象外の28施設で2・8%減の節電目標を掲げた。
全対象施設では7月が13.1%減、8月が13.2%減。使用量の多い日乃出清掃工場は7月10.1%減、8月10.6%減で、市役所本庁舎も7月15.1%減、8月14.6%減だった。一部を夜間運転に切り替えたし尿処理場は7月32.7%減、8月35.7%減と削減幅が大きかった。
市環境部によると、児童館などで削減率が50%以上の施設もあったが、「10年に節電してなかった可能性もあり、削減幅だけでは一概に判断できない」(市環境総務課)。一方、戸井地区のウニ種苗センターでは生産量の増加や猛暑の影響で7、8月とも10年同月の使用量を上回った。
一方、対象外施設は全体で7月が6・4%減、8月が3・6%減。市立函病では7月4.3%減、8月1.9%減、市電の運行を含む市交通部駒場車庫では7月8.8%減、8月5.2%減だった。
各施設の目標達成について、同課は「事務室の照明の間引きなど小さな取り組みの積み重ねに尽きる」と分析。料金ベースでは期間中に概算で1000万円以上の削減効果があったとみられ、「財政上の貢献度も大きく、職員の我慢と市民の理解のおかげ」と話す。
9月については、28日現在、252施設のうち74施設から回答があり、速報値で10.5%減。例年より残暑が厳しく、7、8月に比べて削減率はやや鈍る見通しだが、「最終的に10%前後の削減となり、目標達成は確実」(同課)とみる。
今後、夏場より電力需要が増す冬場に向けた節電対策も必至で、同課は「まだ正式な要請はないが、今から対策を練らなければ」と10月中にも対応策をまとめる方針。市は照明の間引きなどはできるだけ継続し、さらに消費電力の少ないLED(発光ダイオード)化の推進も検討している。
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