市電の未来をデザインしよう、30日に3大学共同でワークショップ

update 2012/8/25 11:36


 公立はこだて未来大と東京工業大、多摩美術大の3大学が連携し、函館市電の活性化策を考える「デザインワークショップ(WS)」が27〜30日の4日間、函館市地域交流まちづくりセンター(末広町)など会場に行われる。学生や教授らが函館でフィールドワークを実践し、市民や事業者も参画しながら路面電車の新たな可能性を提案する。

 テーマは「移動の未来」。デザインを専門とする3大学の学生や教授ら約30人が函館に集結し、実際に函館の歴史や文化、街並みなどを現地で取材、調査したうえで、デザインの切り口で市電の存在価値を高めるアイデアを導き出す。

 函館市電が舞台となった背景には、利用者の減少で厳しい経営実態がある。未来大の岡本誠教授は「市民の活動を支える市電の将来は住んでいる人と一緒に考えることが重要」と話し、2010年に未来大が函館で開催したWSに続き、両大に参加を呼びかけた。

 WSは学生2チームのほか、「先生方の実力を知りたい」との学生からの挑戦状≠ノ応え、教授ら主体の1チームの計3チーム。沿線などで現地調査するなどして4日間でアイデアを練り上げ、30日午後6時から、同センターで市交通部職員や傍聴する市民も交えて各チームが発表し合う。

 岡本教授は「デザインはモノからコトへの時代。函館のまちの文脈を知ってもらう中で、新たなデザインの手法を考えたい」とアピール。市交通部も「実現可能な提案はありがたく参考にさせていただき、市電の活性化につなげたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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