北方歴史資料館 きょう再開

update 2012/8/11 12:22


 江戸時代の豪商・高田屋嘉兵衛に関する史料を所蔵する北方歴史資料館(末広町23)が、11日から再開館する。館長だった7代目子孫、高田嘉七さん(享年79)の急死により昨年11月末から休館していたが、次女の菜々さん(34)が運営を引き継ぐ。

 函館の開祖といわれる嘉兵衛(1769〜1827年)の北方開拓や、外交史で貴重な史料を展示するため、嘉七さんが社団法人北方歴史研究協会を立ち上げ、1988年に自己資金で建設、登録博物館として運営してきた。家族で今後を話し合った結果、学芸員の資格がある菜々さんが勤務していた会社を辞め、函館に引っ越しし、館長となることを決めた。

 しかし、現時点では来年3月までの開館予定で、以降は未定という。嘉七さんの墓がある称名寺(船見町)の須藤隆仙住職(82)は「入館料のみで運営は不可能。市民にとっても貴重な財産を後世に伝えるため、有志などが集い相談していかなければならない」と話す。嘉七さんの知人も「再開はうれしいことだが、高田家で守り続けるのは困難。市、国など、関係機関が保存に力を入れてくれれば」と願う。

 菜々さんは「館にあるものを個人に渡したり、離散させない。私が内容をしっかり見て、今後、どうすることが最善なのか考えていきたい。市民の皆さまにも考えてほしく、まずは来館して高田屋や史料を知ってほしい」と話している。

 開館時間は午前10時〜午後5時。木曜休み。入館料は一般300円など。問い合わせは同館TEL0138・26・0111。

提供 - 函館新聞社


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