碧血碑慰霊祭、旧幕府軍兵士しのぶ
update 2012/6/26 12:39
箱館戦争で戦死した旧幕府軍兵士の霊を慰める「碧血碑(へっけつひ)慰霊祭」(箱館碧血会主催)が25日、函館市谷地頭町の碧血碑前で行われた。同会会員や一般市民ら約50人が参列。碑前に手を合わせ、祭られている約800人の兵士をしのんだ。
箱館戦争後、旧幕府軍兵士の遺体は新政府の命により弔うことが禁止されていたが、柳川熊吉が厳罰を覚悟の上で数百人の遺体を収容し、同市船見町の実行寺などに埋葬した。碧血碑は箱館戦争終結から5年後の1874(明治7)年に建立され、約800人の兵士が祭られている。この日は旧暦の5月16日で、旧幕府軍の運命が決した千代岡陣屋陥落の日にあたり、1941(昭和16)年の同会の会合で法要日と決めた。
同市船見町の実行寺の住職らが読経する中、会員、一般市民、谷地頭保育園の園児らが焼香し、碑に手を合わせた。
同会はこの後、谷地頭町会館で総会を開き、昨年亡くなった柳川熊吉の4代目に当たる柳川昭祈治前会長の後任として、北海道東照宮の大谷長道宮司を会長とすることを承認した。大谷会長は「慰霊祭は144回目を数えたが、これからも兵士の遺志を心に留め、後世に伝えていきたい」と話していた。
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