市が地域防災計画改訂…避難対策など強化
update 2012/5/24 10:58
函館市の災害時の対応や防災対策を話し合う「市防災会議」(会長・工藤寿樹市長)は23日、東日本大震災を踏まえ、津波・避難対策などを見直した「市地域防災計画」の改正案について承認した。改訂は2007年以来5年ぶり。今回は第1弾として市が独自に取り組める15項目を新たに追加修正した。
防災会議は、市や道警、国の出先機関、ライフライン関連企業など41の防災関連機関の48人で構成。今回は昨年の震災対応への検証を踏まえ、昨年6月から5回の会議などで見直しが必要とされた計70項目のうち、国や道の見直しを待たずにできる項目を盛り込んだ。
新たな計画では、津波対策として交通規制の範囲を事前に指定することや、津波避難ビルや高台など一時避難場所の確保を明記。東部4支所地域は支所長の判断で避難の勧告・指示ができるよう権限を強化する。備蓄食料も乳幼児や高齢者に配慮し、アレルギー対応品目にも改めることを盛り込んだ。
また、毎年9月1日の「防災の日」に合わせて行う防災総合訓練は、これまでの会議で「実際の震災対応につながっていない」「地域ごとに実践に即した形にすべき」との指摘を受け、今年は8月28日に関係機関向けと、地域住民向けの訓練を2会場に分けて実施する方針を決めた。
会議では計画の改訂案について「想定地震の見直しが必要」などと市民5人から19件の意見が寄せられたことも報告された。今後は国の防災基本計画や道の津波浸水想定の見直しを踏まえて、さらに修正を重ねる。工藤市長は「関係機関と連携を図り、市民の生命・財産を災害から守るための対策に取り組みたい」と述べた。
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