北斗市「高台マップ」完成

update 2012/3/22 12:52


 【北斗】東日本大震災を教訓とした津波防災対策の一環として、市が作製を進めてきた「高台マップ」が完成した。函館湾方向から市内中心部と茂辺地、当別地区の3地域を眺めた立体的な視点の地図で、主な高台や避難経路となる幹線道路、標高差などが一目で分かるようにまとめた。23日から各町内会を通じて市内全戸(約1万8000世帯)に配布する。

 市内は七重浜から当別地区まで約20キロの沿岸部を抱え、人口が密集する中心市街地には目立った高台が少なく、標高も低いところが多い。高台マップは市民の防災意識を高めようと、昨年5月から準備を進めてきた。既存の防災ハザードマップは道の津波浸水予測図の見直しを待って、新年度に改定作業を進める。

 市街地版は七重浜〜富川地区を掲載。特に最寄りの高台として、戸切地陣屋跡や市柳沢のゴルフ場「アンビックス函館倶楽部」などへの経路を目立つように描いた。5、10、20、30メートルごとに、標高ラインや主要公共施設を色分けし、3階建て以上の民間施設や市営住宅6カ所も表示。国道227号、江差自動車道は、ポイントごとの標高を記載した。

 市総務課は「東日本大震災からは想定以上の災害が起こりうることを学んだ。高台マップから市中心部の標高は低く、津波への備えが必要だという印象を持ってもらいたい。避難経路の確認など、家族でいま一度話し合ってもらい、目立つ場所に掲示してもらえれば」と話している。

 A2判、フルカラー両面刷り。2万2000部発行。市役所などの窓口でも配布を予定する。問い合わせは市総務課TEL0138・73・3111。

提供 - 函館新聞社


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