道「バス転換」正式提案 江差線五稜郭−木古内間

update 2011/11/1 15:41


 北海道新幹線の2015年度開業に伴い、JR北海道から経営分離される江差線五稜郭—木古内間(37.8キロ)について、道は10月31日に渡島総合振興局で開かれた道南地域並行在来線対策協議会で、同区間のバス転換を正式に提案した。財政負担額が鉄道に比べ、大幅に少ないことなどを理由としている。併せて、道と沿線3市町(函館市、北斗市、木古内町)との負担割合を1対1とすることも提案したが、鉄路維持を主張する北斗市は反発。函館市と木古内町も、負担割合に対する難色を示した。

 協議会には道の高井修副知事、永井正博渡島総合振興局長、函館市の工藤寿樹市長、北斗市の高谷寿峰市長と木古内町の大森伊佐緒町長が出席。高井副知事は「方策を絞り込むための議論を進め、きょうをスタート台に検討を進めたい」とあいさつした。

 協議会で道は、鉄道とバスの収支予測をあらためて説明。鉄道では@将来的に通勤・通学者が減少し、開業以来赤字経営が続くA3セク鉄道に対する国の今後の財政支援策が不透明—とした一方、バスでは通勤・通学に便利なルート設定が可能なことや、開業後17年間は黒字経営が見込まれる点から「バス転換が望ましい」とした。

 負担割合については、ふるさと銀河線」(池田—網走間140キロ、2006年4月廃止)の3セク会社設立時に1対1とした前例を考慮。また、五稜郭—木古内間の貨物輸送ルートとしての維持に向け、国や関係機関と協議を進めるとした。

 バス転換案に対し、高谷市長は「大変残念な提案で納得できない。バスは冬場の定時性、安定性に欠け、通勤、通学者に不便を強いる。ただちに撤回して新しい提案を」と反対。大森町長は「道は責任を持って対応すると言うが、1対1は極めて残念」と述べ、さらなる道の負担を求めた。

 工藤市長も「北斗の思いを大切にしたいが、道財政は厳しい」と一定の理解を示しながらも「道が過半を負担すべきだ」と主張した。

 協議会は今後、12月と年明けにそれぞれ開き、年度内に方向性を決定する。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです