道南近海 来月1日からイカ漁解禁 函館市、放射性物質当面検査せず
update 2011/5/29 10:28
6月1日に解禁される道南近海のスルメイカ(マイカ)漁で、全国有数の水揚げ量を誇る函館市は、福島第1原発事故に関連してイカの放射性物質の検査をしない方針だ。解禁時、市水産物地方卸売市場(豊川町)に上場されるイカは漁場が日本海側のため、安全性に問題はないと判断。ただ、市は「漁場が太平洋側に移ってくるタイミングで、国や道の動きに合わせ、市としても必要ならば検査をしていく」(山田潤一農林水産部長)としている。
道南でのイカ漁は当初、日本海側を北上した群、その後は太平洋側を北上した群、さらに道東から南下した群へと移っていく。原発事故による海洋汚染が続いていることから、太平洋側を回遊する水産物への影響が懸念されている。
国は水産物の放射性物質検査について、都道府県(水揚げ地)が実施するよう通知。道は「イカについては対応を検討中」(渡島総合振興局水産課)とし、道南での漁解禁を前に判断を決めていない。
市も道の対応を見極めたいとし、山田部長は「日本海側の漁場はほぼ危険はないと考えられる。漁場が太平洋側に移る夏以降が(影響を受けていないか)心配だ」と指摘、市単独でも検査する必要性を示唆。また「イカは南から上がってくるので、他県との連携も必要」と話している。 函館市漁協は「影響がないのを祈るしかない」とし、当面は道などの対応を見守る考えだ。
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