巨大地震 函館市で震度4 ベイエリア冠水

update 2011/3/12 10:08


 三陸沖で発生した巨大地震は、函館市でも震度4を観測し、2メートル近くの津波が押し寄せた。ベイエリアは冠水し、市水産物地方卸売市場が一部損傷したほか、市内で係留中の漁船が転覆するなどの被害に見舞われた。けが人や死者は出ていないが、海岸沿いの住民が近くの学校や宿泊施設に避難し、不安な一夜を過ごした。

 気象庁によると、函館のほか震度4を観測したのは北斗市と知内町、上ノ国町。震度3は八雲町、長万部町、森町、七飯町、福島町、木古内町など。この地震による津波は函館2・1メートル(午後6時54分)、森町1・8メートル(同7時37分)を記録した。

 津波の発生でJR函館駅近くの朝市や観光客向けの施設が集まるベイエリアが広範囲に冠水した。歩道や幹線道路に海水があふれ、マンホールが逆流。豊川町の市水産物地方卸売市場の敷地内では広範囲にわたり地面が陥没したほか、本棟と塀のシャッター2基が全壊した。また、汐首漁港や小安漁港に係留していた漁船計3隻が転覆。豊川岸壁に係留していた1隻も沈没していたのが確認された。

 この地震で函館市は午後3時14分に災害対策本部を設置。「大津波警報」が発令されたのを受け、市内75地区に避難指示を出し、午後7時半現在、少なくとも29カ所の避難所に市民や観光客ら1714人が避難した。

 函館市消防本部によると、午後10時45分現在、冠水地域から7件の救助要請があり、13人の避難を誘導した。そのほか人畜被害は確認されていない。

 北斗市や鹿部町、森町など道南の各市町も対策本部を設置し警戒に当たった。

 渡島総合振興局のまとめでは、各市町の避難人数は少なくとも、北斗市で800人、福島町で300人、森町で940人、八雲町で400人などとなっている。防災無線で避難を呼び掛け、町内会館や高台に身を寄せた。

 交通機関では列車の運休やや飛行機の欠航が相次いだ。国道を管理する函館開発建設部は対策本部を設置し、海沿いの国道の通行を規制。沿岸部では警察や消防がパトロールを強化し警戒している。

提供 - 函館新聞社


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