続豊治が作った仏壇発見 野外劇関係者が対面
update 2010/4/6 15:53
7月9日に開幕する「第23回市民創作函館野外劇 星の城、明日に輝け」(NPO法人市民創作「函館野外劇」の会主催)に、日本初の西洋船「箱館丸」を作った船大工として登場する続豊治(1798―1880)が製作した仏壇が、北斗市本町100の広照寺(坂口隆彦住職)に保管されていることが分かった。野外劇関係者ら7人が5日、同寺を訪れて「野外劇に新たな方向性を与えてくれる」と感激の対面を果たした。
船大工の子として松前に生まれた続豊治は、高田屋嘉兵衛の経営する造船場で船大工として活躍。造船所が閉鎖された1833年からは仏壇師に転身したが、55年に函館に来航していたアメリカ船に興味を持ち、再び船大工となり、57年に「箱館丸」を完成させた。
広照寺に置かれている仏壇は1846年に作られたものと見られる。同仏壇は同寺の檀家(だんか)が所有していたが、処分されるとの話しを聞いた同寺が2007年に引き取った。同寺の住職の甥にあたる坂口照真さん(24)が野外劇に続豊治が登場しているのを知り、「この仏壇が続豊治の作ったものだということを知っていたので縁を感じた」と、今年度のオーディションで続豊治役に挑戦し、見事に合格を勝ち取った。
坂口さんから仏壇の存在を聞いた野外劇関係者が、貴重な続豊治の作品にぜひ対面したい」と、この日の訪問が実現。野外劇の演出コーディネーターの石川泰隆さん(29)は「一般的な知名度は低いが、劇中では重要な役割を担う人物。この日の貴重な体験を今後の野外劇で色濃く反映させていきたい」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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