会員78−500人超 活動さらに活発化…咸臨丸とサラキ岬に夢みる会
【木古内】木古内町亀川地区の国道228号沿いにある広場「サラキ岬」を拠点に、観光行事や文化事業の展開で地域活性化を図る民間団体「咸臨丸(かんりんまる)とサラキ岬に夢みる会」(久保義則会長)は発足から5年目に入り、会員も増え、活動が一層活発化してきている。11日には、その活動に共感した北斗市の造園業者からクロマツ2本の寄贈の申し入れもあり、来春に植樹されることが決まった。まちづくりの情熱が着実に浸透する中、メンバーは「知恵と持ち前の行動力で一層の活動の充実を目指し、これからもまちを盛り上げていきたい」と張り切っている。
夢みる会は2004年10月、自治会(町内会)や観光協会役員ら78人で立ち上げた。会員は年々増え、現在では500人を超える大所帯となった。
「歴史を学び、これからのまちづくりに生かそう」と定期的に勉強会を開くほか、同岬の花壇整備や清掃など一年を通じたボランティア活動に汗を流す。毎年5月の連休時期には、岬一帯に約5万球が咲く「チューリップまつり」を主催。函館や松前などから大勢が来場し、初夏の木古内を代表する人気イベントに成長した。
今年の活動を締めくくる球根植え作業は10月下旬に行われ、その際に傷みが激しくなった道路沿いの船型の看板の補修も行った。会員らが塗装や新しい支柱を取り付け、従来の設置場所から200メートルほど海よりの高台に移動。勝海舟や福沢諭吉らを乗せた幕末の輸送船「咸臨丸」が座礁、沈没したとされる沖合に“船首”を向けるようにした。
この看板は木古内観光協会が1994年4月に設置。国道横を走るJRを利用した「咸臨丸子孫の会」(小林賢吾会長、事務局・横浜市)のメンバーが車窓からこの看板を目にし、以来、木古内住民と親ぼくを深めている。同岬のチューリップは、「咸臨丸が造船されたオランダの花を木古内に咲かせたい」と、子孫の会関係者が同国から取り寄せたのがきっかけ。
久保会長は「この看板がまちづくり活動の原動力になってくれた」と振り返り、「われわれの夢を乗せた咸臨丸をまちづくりに生かさない手はない。時代の荒波を越えて力強く進めるように、今後も皆で協力し、会として最良の“かじ取り”をしていきたい」と話している。
夢みる会に関する問い合わせは事務局(木古内観光協会内)TEL01392・2・2046。
提供 - 函館新聞社
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