高龍寺の宝ずらり…「釈迦涅槃図」や貴重な書画公開

 函館市内で最古の寺院、曹洞宗高龍寺(船見町、永井康人住職)で11日から、所蔵品を公開する「第3回高龍寺宝物展」(実行委主催)が始まった。会場には道有形文化財の蛎崎波響筆「釈迦涅槃図(しゃかねはんず)」をはじめ、同寺ゆかりの書が展示されている。13日まで。

 収蔵品の価値や存在を広く知ってもらおうと2005年、06年度にも実施。3回目を迎えた今回も、同寺が所蔵する書画約350点の整理・研究を進めている道教大函館校の小栗祐美教授(53)が企画運営した。

 「釈迦涅槃図」は高さ3メートル、幅1・4メートルの大きな絵画の掛軸の一対。年に一度の涅槃会で一般公開しているが、前回の補修から100年以上経過し、劣化が進行しているという。このほど現状を記録保存しようと公立はこだて未来大の川嶋稔夫教授が高精細のデジタル撮影に成功し、その画像を公開した。肉眼では鑑賞が難しい画中の釈迦や民衆、猿など動物の表情や作者の巧みな筆遣いをパソコンで拡大して見ることができるコーナーも用意しており、訪れた市民は熱心に見入っていた。川嶋教授は「地方ではパソコンを自由に操作して鑑賞できる展示会は少ない」と話している。

 このほか、幕末・明治前期の政治家山岡鉄舟による筆の回転が特徴的な写経「妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五」など書13点を展示。小栗教授は「前回、前々回と多くの人に来てもらった。今回もたくさんの人に見てもらいたい」と話している。入場無料。午前10時―午後5時。問い合わせは同寺TEL0138・23・0631

update 2008/10/12 10:40
提供 - 函館新聞社


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