高松凌雲の生涯 劇で…千代田小6・4日の学芸会で発表
函館戦争に医師として参加し、戦傷者を敵味方問わず治療するなど、日本における赤十字活動の草分け的存在となった高松凌雲(1837―1916年)の功績を伝えようと、函館千代田小学校(梶利明校長、児童156人)の6年生21人が今年、初の創作劇に挑戦している。土方歳三も登場する激しい戦闘シーンなどを盛り込みながら、人道主義を貫いた高松の波乱に満ちた生涯を舞台で表現する。10月4日の本番を前に、子どもたちはけいこに励んでいる。
同学年は7月に野外劇にも参加するなど演劇への意欲が高く、総合学習で地元ゆかりの歴史的人物を学んでいることなどから、本年度は高松にスポットを当てた劇を発表することにした。担任の藤村美由紀教諭(35)が脚本を担当し、2学期から練習を本格化させた。
演題は「かの地での約束〜高松凌雲ものがたり」。幼いころに兄・佐久左衛門と交わした約束を果たし、医師として成長した高松が、函館病院の院長として多くの負傷者を手当てし、民間救護団体の前身とされる「同愛会」を創設するまでを描いている。21人全員がキャストを務め、照明や音響は出番のない時に児童が兼務する。24日には照明などを付けた初めての通しげいこが行われ、子どもたちは熱心に演技に取り組んでいた。
主役の高松を演じる坂口久美子さん(12)は「平等に治療を受けられるようにした高松凌雲はすごいし、やりがいのある役。函館に偉大な人物がいたことを知ってほしい」と張り切っている。アクションリーダーで、土方歳三役の平野武周君(11)は「迫力のある舞台にしたい。土方役で主役を引き立てたい」と話している。
藤村教諭は「子どもたちは舞台へのモチベーションが高くやる気は満々。『伝える』をテーマに場面をつなぎ、駅伝のように走りきりたい」と話している。6年生の劇発表はプログラムの最後で、午前11時過ぎに行われる予定。
提供 - 函館新聞社
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