市立函館博物館、企画展と特別展を2回ずつ開催

update 2007/5/13 14:42

 市立函館博物館(長谷部一弘館長)は本年度、例年1回ずつ開く特別企画展と特別展をそれぞれ2回開催する。本館(青柳町17)では道内初の国宝となる「中空土偶」をお披露目する「蘇(よみがえ)る北の縄文ロード」、11月に閉館予定の五稜郭分館(五稜郭町44)では収蔵資料を一挙公開する「さらば五稜郭の星」などを企画。同館は「この機会にぜひ足を運んで」と来場を呼び掛けている。

 同博物館はこれまで、本館で特別企画展、分館で特別展を年1回ずつ開催していた。本年度は箱館奉行所の復元工事に伴う分館閉館を機に多くの市民に来館してもらおうと、特別展を増設。本館は縄文遺跡の価値や、北海道と東北3県に通じる縄文文化の流れ「北の縄文ロード」を周知する狙いだ。

 本館は7月1日から8月19日まで「蘇る北の縄文ロード―発掘された縄文の世界―」を開く。道南や青森、岩手県の縄文遺跡の出土品など約1000点を展示する。中空土偶をはじめ、各地域の土偶(複製含む)、土器、石器など1300年前から1万年前の資料が集まる。期間中、一般市民を対象にした体験講座を開講する。

 続いて9月2日から10月21日まで、アイヌ民族の文化を伝える「アイヌからのメッセージ2007―現在から未来へ―」を開催。アイヌ民族30―40人が製作した民具や工芸品などを約100点を展示する。伝統的な民族の文様を現代アートに生かした作品なども見られる。

 分館で開く「さらば五稜郭の星」は2部構成。一部は7月14日から9月17日まで「血戦!戊辰戦争―東北・蝦夷地の戦い―」、2部は10月2日から11月30日まで「さよなら

 これが五稜郭分館だ!―収蔵資料一挙公開!見せます最後の五稜郭―」。

 1部は京都で新選組を結成した浪士組から分裂し、江戸に戻った新徴組や東北諸藩と戊辰戦争のかかわりなどを紹介。2部は収蔵資料を中心に1954年の北洋博覧会、「五稜郭氷」などの関係資料を展示する。

 午前9時から午後4時半まで。観覧は午後5時まで。月曜休館。問い合わせは本館TEL0138・23・5480、分館TEL同・51・2548。

提供 - 函館新聞社



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