函館の歴史伝え半世紀…市立博物館五稜郭分館閉館
update 2007/12/1 15:26
函館市が進めている箱館奉行所の復元整備に伴い、市立博物館五稜郭分館(佐藤克己分館長)が30日閉館した。午後4時半から閉館式を開き、市教育委の新里光代教育委員長らがこれまでの来館者に感謝の言葉を述べるなどし、入り口の門が施錠された。約50人の出席者のねぎらいの拍手の中、同分館は半世紀の歴史に幕を閉じた。
1954年に開かれた北洋博(北海道大博覧会)で物産館として建てられ、北洋博終了後の55年、同分館として開館した。開館当時は子どもを対象にした科学教室などが行われ、70年ごろから五稜郭と箱館戦争の展示を中心に、函館の歴史を伝える場として市民や観光客から親しまれた。
10月2日からは最後の特別展「さよなら これが五稜郭分館だ!」を開催。箱館戦争などの資料829点が公開された。11月23日から30日は無料開放され、最終日には700人が来館して別れを惜しんだほか、無料期間中約5000人が訪れた。
閉館式は館内で行い、新里教育委員長は「五稜郭分館は本日、役割を終え閉館します。収蔵資料は今後、復元された奉行所庁舎、博物館本館などで展示を行うので今後ともよろしく」と述べた。続いて市立博物館の長谷部一弘館長が「世界つつうらうらからの来館者に感謝します。五稜郭分館お疲れ様でした。これをもって五稜郭分館を閉館します」と宣言した。
その後、全員が外へ出て入り口の門が閉じられ、出席者が見守る中、新里教育委員長、長谷部館長が施錠を行った。最後の2日間来館したという同市本通の秋山ヨシさん(59)は「北洋博が昨日ように思える。子どものころジュニアクラブで来館した思い出が詰まっているので閉館は寂しい」と話していた。
収蔵資料は12月から梱包作業を進め、来年3月までに本館へ移動される。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。