道南圏少子化フォーラム 道南の未来像探る

update 2007/2/4 16:07

 急速に進行し、社会問題となっている少子化について、地域住民自らが意見を出し合い、改善策を考える「2006年度 道南圏少子化フォーラム」(渡島地区少子化対策圏域協議会主催)が3日、函館市内の函館国際ホテルで行われた。基調講演とシンポジウムを通し、時代を担う若者たちが安心して生活し、子育てができる道南の未来への展望を探った。

 今年で3回目となるフォーラムのテーマは「わたしたちが暮らす道南の未来に向けて」。地域に巣立っていく若者代表として、大山格臣君(函館東高1年)と加須屋藍さん(大野農高2年)、社会人代表として建設業の秋田広樹さん、助産婦の蛭子井真樹さんをシンポジストに迎え、渡島教育局社会教育指導班の住吉聡主査をコーディネーター、北斗市在住の落語家・三遊亭洋楽さんを助言者に意見交換した。

 住吉主査からの「少子化問題解決の前提として、若者が自立し家庭を持つことのできる社会づくりが必要ではないか」という問い掛けに対し、大山君は「漠然と自立しなければいけない気持ちはあるが、具体的に将来何をやりたいか夢や希望はまだ固まっていない」。加須屋さんは「介護関係や動物に関する仕事など、やりたいことは幾つかあるが絞り切れていない。周りの大人からの期待がプレッシャーになることも多い」と若者の本音を語った。

 一方、秋田さんは「仕事というのは幾つかの壁を乗り越え、初めて楽しさが分かるものだが、壁を越える前にやめてしまう若者が少なくない。先輩が若者を上手にサポートしてあげる必要がある」。蛭子井さんは「自分の高校生の子供を見ていると、まだ自立して生活できる状態ではない。小中学生から料理や身の回りのことなど、親が段階的に教えていかなければいけない」と、大人としての役割の必要性を指摘した。

 シンポジウムの前に行われた基調講演では、洋楽さんがトークと落語を披露。奉公に出した息子の帰宅をめぐる親子の人情話で、ユーモアたっぷりの語り口に来場した約130人は引き込まれていた。

提供 - 函館新聞社



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